【北朝鮮】 韓国向けラジオ「平壌放送」を停止、「対南政策」を整理か　過去には読み上げた乱数で工作員に指令

　【ソウル＝木下大資】北朝鮮が運営する韓国向けラジオ「平壌（ピョンヤン）放送」が停波したことが13日分かった。

北朝鮮の祖国平和統一委員会の対外宣伝用サイト「わが民族同士」なども停止している。
金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党総書記が韓国を「もはや同族でなく敵対国」とした方針転換に従い、対南政策を担う部門や組織の整理・改編が進んでいるもようだ。

　13日の朝鮮中央通信は、正恩氏が昨年末の党中央委員会総会で提示した対南政策の転換方針を貫徹するための「決起大会」が12日に開かれたと伝えた。
2000年の南北首脳会談を受けて設立された「6･15共同宣言実践北側委員会」など、南北関係の改善や平和統一のために存在してきた諸団体をすべて整理することになったという。

　ラヂオプレスによると、平壌放送は12日午後9時ごろの放送を最後に受信できなくなった。
宣伝サイトは10日夜からアクセスできない状態が続いている。

　平壌放送は韓国民に向けた革命の扇動などの政治宣伝を行ってきた。
過去には工作員向けに指令を出す乱数を読み上げていたことでも知られる。

東京新聞　2024年1月13日 19時51分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/302610