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給食からモヤシ消えた…市教委「調達が困難になりました」
給食からモヤシが消えた 突然の食材変更 「家計の味方」に試練
給食に使用するモヤシの調達が困難となったため、使用食材を変更します――。福岡市教委が26日、市立小学校の児童の保護者宛てにこんな文書を出した。理由はモヤシを納入していた市内業者の突然の廃業にあった。取材を進めると、市教委の困惑とともに、昨今の物価高の中で「家計の味方」として重宝されてきたモヤシを巡る業界の実情が見えてきた。
◇「廃業します」2日前の連絡
文書は「10月分の給食献立について(一部変更)」と題し、モヤシを他の食材に置き換えることが記されていた。例えば、甘酢あえは「モヤシを削除し、ニンジンを追加、はるさめを増量」、中華五目炒めは「モヤシを削除し、玉ねぎを追加、ニンジン、キャベツを増量」――といった具合だ。保護者の間では「なぜモヤシが……」と疑問が広がった。
きっかけは市内で唯一、学校給食にモヤシを納入している業者からの突然の連絡だ。市教委によると、18日に「廃業する」と知らせが入った。廃業は2日後の20日。10月の献立は既に決まっており、市教委は食材の変更で対応せざるを得なかった。
今後は市外の業者からの仕入れを検討しているが、市立小中・特別支援学校の給食は1日約12万食に上り、必要量を確保できるめどは立っていない。「モヤシは栄養価が高く、安価で給食には欠かせない食材。加えて給食の食材は安定供給が何より大事なのに」。市教委の担当者は戸惑いを隠さない。
関係者によると、この業者は親族らで営む小さな会社で、長年モヤシの生産や卸を担っていたが、資金繰りに窮して経営が悪化した末に廃業に追い込まれたとみられる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/284dd99fa8e0e018d16f81bf0f2ea3a9713c4b9b