殺人などの疑いで逮捕された伯父(51)は兵庫県警の調べに「(同居する妹夫婦に)精神的な苦痛を与えたくて子どもを狙った」と供述していた。住民に「働きたくない」とも漏らしていた伯父。事件は3日で発生から2週間。県警は妹夫婦との同居生活で、一方的に不満を募らせたとみている。
伯父は11月19日午後11時35~40分ごろ、自宅に火を放って全焼させ、就寝中の小学6年の兄(12)と同1年弟(7)を殺害した疑いが持たれている。
県警や近隣住民によると全焼した民家は、伯父と、その妹で亡くなった兄弟の母親が育った実家だった。伯父は2年前に大阪から戻り、妹夫婦と兄弟との5人暮らしだった。
しかし、同じ家の下で生活は完全に別々で、伯父は1階で過ごし、2階に住む妹家族とはほとんど接触がなかったという。食事は妹夫婦が用意したが、捜査関係者は「妹の家族が寝静まったり、留守だったりすると部屋から出てくるような状態だった」と話す。
住民によると、伯父は妹から就職するように言われていたが、「働きたくない」「生活保護を受けたい」などと話していたという。