経営危機に陥っているビッグモーターをめぐり、伊藤忠商事が買収を検討するなど、今後の事業の行方が注目されている。
一方、ロイヤルファミリーのトップに君臨し、ビッグモーター崩壊のA級戦犯ともいわれる宏一氏はどうしているのか。ビッグモーターの問題を追及してきた自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が明かす。
「ビッグモーターの幹部社員ですらどこにいるのかわからない状況です。じつは昨年7月に行われた会見ですが、幹部たちは兼重(宏行)前社長から『宏一前副社長も出席する』と聞かされていました。
しかし当日、その姿はなかった。兼重前社長が会見の直前に溺愛する宏一氏をこっそり海外に逃がしていたと言われており、いまも海外にいるという話もあります」
いまだ雲隠れを続ける宏一氏だが、逮捕の可能性も指摘されているという。加藤氏が続ける。
●度重なる警察の事情聴取
「昨年12月15日、宏一氏の自宅など数ヵ所に警視庁の家宅捜索が入りました。
今回の家宅捜索は『街路樹枯死問題』が主たる理由とされていますが、この街路樹問題は、宏一氏が2016年頃から陣頭指揮を執っていた『環境整備点検』が発端となっています。
環境整備点検に際して宏一氏が直接、各店舗の店長に除草剤を撒くように指示したとは考えにくい。ビッグモーター内には環境整備委員会なるものが存在しており、委員会の
トップC氏が各店舗に対して除草剤の散布を指示していたとされています。
これは環境整備点検を重要視する宏一氏の高評価を得るためであり、C氏はその甲斐があってか、昇進を重ねてきました。
このC氏に対して、警察は何度も聴取を行っており、宏一氏の関与について調べています。捜査の進展次第では、宏一氏らが逮捕される可能性もあります」