伊與田さんは、上智大の新聞学科に所属。学生それぞれがニュースを一つ取り上げて読む授業の中で、全国紙でも1面に載った代執行訴訟判決の記事を伊與田さん以外に誰も取り上げなかったことから、若者や県外の人の無関心さを実感したという。そこでインスタグラムでの投稿を思い立った。
報道などで新基地建設問題を調べ、フォロワーの意見も参考にしながら投稿を作成した他、交流サイト(SNS)を通してアンケートを実施した。149人の回答には「宜野湾市の危険性除去が最優先」「一度壊した海を元通りにすることは不可能」などと賛否両論あったが、32%の人は「分からない」と回答したという。
伊與田さんは「どんな問題なのか詳しく知らず、意見を言えないという声が一番多かった。これが今の若者のリアル」と指摘。「大好きな沖縄に貢献したい気持ちで発信している。もっとたくさんの人に興味を持ってもらいたい」と話した。
団体メンバーで琉球大学2年の大城桃香さん(20)は、豊見城市出身で身近に米軍基地がなかったことから、移設問題への関心は薄かった。それがメンバーの投稿を見て、心境に変化が起きたという。「当事者である私たちが自分事として捉えないと、沖縄を守っていけない。もっと関心を持ち、声を上げて行動していけたら」と話している。