仕事でもプライベートでも、コミュニケーションのツールとしてよく使われる「電話」。しかし、街の人に話を聞いてみると…
▽街の人
「苦手です。相手を傷つけないように応えたり」
「苦手です。相手の声が聞き取りづらくて、会話が成り立たない時があるので、それを聞き返しづらいです」
情報通信会社のソフツーの調査によりますと、20歳以上のおよそ6割が、電話に対して苦手意識を感じているという結果もあるようです。その割合は、世代別にみると、20代から30代は7割以上。若い世代の多くが、電話に苦手意識があるようです。というのも…
▽街の人
「やっぱり最近、携帯とかのSNSばかり会話をしているので、喋って会話する機会がなかなかないので」
SNSやチャット機能の浸透により、電話を利用する機会が減少していることも原因の一つと考えられています。
近年、企業からも、電話へ苦手意識がある若者に関する相談が寄せられているといいます。
▽日本電信電話ユーザ協会 鳥取支部 田積直久さん
「Z世代と言われる若者の電話に対する苦手意識があって、場合によっては電話を受けない部署に変えてくれとか、もしくは電話の受付が嫌で退職されるといったような事例を見聞きしています」
電話を理由に仕事をやめるケースもあるようです。そんな中…
福光莉子 記者
「電話への苦手意識を解決につながるとして注目されている検定があります。それが『もしもし検定』です」
情報通信技術・ICT活用の推進や、電話応対教育などを行っている日本電信電話ユーザ協会が、2009年から実施している「もしもし検定」。電話をとる、かける、取り次ぐなど、電話応対のビジネスマナーなどを学ぶ検定資格で、指定された検定講習の受講と、マナーの基礎などを問う筆記試験、電話応対の実技試験があります。
▽日本電信電話ユーザ協会 鳥取支部 田積直久さん
「クレームに対してどう対応していくか、級が高くなるとそういったことも行っています」
電話が苦手な人が増えたことなどから、検定を採用する企業も増えており、受検者数は開始当初のおよそ12倍、現在は、全国で年間およそ8000人が受検しているとのことです。
▽日本電信電話ユーザ協会 鳥取支部 田積直久さん
「まずは4級・入門級から入っていただいてスキルを少しずつ磨いて、企業に貢献できるように頑張っていただければと思います」