あわせて読みたい
誰も得しないアジア2次予選。「勝つ気がない」ミャンマー、「0-5で負けていようと時間稼ぎ」「価値がない」
戦前の予想通り、ミャンマー代表戦はハーフコートゲームだった。日本代表の支配率は80%を超え、シュート数は30本以上。対してミャンマー代表のシュート数は0本だった。スコア以上にレベルの差があったと言わざるを得ない。
次回ワールドカップから出場国が増加することで、アジア枠も「8.5」に広がった。それを受け、アジア2次予選ではこれまでと違い、グループの成績上位2ヶ国すべてが自動で3次予選に進めるようになっている。
そのため、ミャンマー代表のような格下は全力で2位通過を目指してくる。日本代表のような強豪国相手には勝つことではなく、いかに失点を減らせるかに焦点を当てて試合に臨む。
実際、ミャンマー代表は5-0と大差をつけられてもなお、GKが時間稼ぎに出ていた。また、試合後にはミャンマー代表を率いるミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督が「負けてもハッピー」と発言し、「(最初から日本代表に)勝てるとは思っていなかった」ともコメントを残している。
「次戦からは“サッカー”をしていきたい」という発言は、暗喩的に日本代表との戦い方が“サッカー”らしくなかったと捉えられてもおかしくないものだろう。
もちろんW杯を知らない格下にとって出場枠が広がったのは希望だが、日本代表のような強豪国の選手のアジア2次予選に向けたモチベーションは難しい部分がある。
FW上田綺世は「相手の監督の会見内容もチラッと聞きましたけど、勝ちに来ているわけじゃないと。0-5で負けていようと時間を稼ぐし、そこまでしてくると思わなかった」と驚いた様子。
さらに代表キャリア初のハットトリックを達成しながら「正直、相手が相手なので、そこまでの価値はないような気がしてしまう」ときっぱりだった。
そもそも勝つ気のないチームを相手にし、選手自身も「価値がない」と感じてしまう新・アジア2次予選は日本代表ら強豪国にとってなんなのか。
ドン引きする相手を崩す練習といえば聞こえはいいが、その中にもレベルの差は存在する。まだ年代別代表との紅白戦の方が強化につながるはずだ。
オーストラリア代表はバングラディッシュ代表に7-0、韓国代表はシンガポール代表に5-0、カタール代表はアフガニスタン代表に8-1で勝利している。強豪国についてはアジア2次予選という段階を踏む必要があるのだろうか。FIFAランキング下位のチームからすれば不平等に思えるかもしれないが、そうは言っていられないほどレベルの差が現状ありすぎる。
アジア枠の拡大によって、日本代表のW杯出場権獲得の難易度はガクッと下がった。ほとんど本戦行きが確定していると言っても過言ではないほどだ。本当にまだ2次予選を戦う必要があるのだろうか。
11/17(金) 8:49配信 フットボールチャンネル
https://news.yahoo.co.jp/articles/20505388f1c88bc3c1104bdbf360f37d00313070