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【韓国報道】2年以上凍りついた韓日関係、G7で接点探るか 日本政府の反応はぱっとしない
文大統領のサミットへの参加を控え、韓米日首脳会談と韓日首脳会談の開催の可能性は絶えず提起されてきた。主に日本メディア発の報道だったが、韓国政府でも微妙に反応が変わっている。
大統領府高官は9日、記者団に、韓米日首脳会議は「現時点では予定されている日程はない」としながらも、韓日対話は「常に開かれているという立場」だと述べた。また、「3国間の様々なコミュニケーションと協力に対し、開いている立場」だと強調した。
まとめて要約するならば、3国での首脳会議について「可能であれば行いたい」というシグナルだと読みとれる。実際、外交界では韓米日首脳会談が行われる可能性は高くはないが、韓日首脳での接触は短時間だとしても行われる可能性があるという観測が出ている。
文大統領は2019年11月、タイのバンコクで行われたASEAN+3首脳会議でも、当時の日本の安倍晋三首相に「少し座って話しましょう」と述べ、11分間言葉を交わしたことがある。
9日(現地時間)米国ワシントンで行われた韓米外交次官協議でも、韓米日の協力と韓日の協力が主要なテーマとして扱われたとみられる。
その席でチェ・ジョンゴン外交部第1次官は「3国の協力に積極的に臨む」とし、「韓日の間には機能的に解決しなければならない問題は多いが、過去の問題が韓日関係を傷つけるようにはしたくない」という見解を明らかにしたことが分かった。
過去の問題と実質的な協力の問題を分離して対応するという文在寅政権の対日「ツートラック(二つの軌道)政策」の方針と異なる発言ではないが、一方では、文在寅政権の対日政策がもう少し積極的に変わる兆しではないかという分析も出ている。
政府は最近、日本軍「慰安婦」被害者団体との初の「慰安婦」官民協議会を開いたり、個別に強制動員被害者に会い意見を聞くなど、停滞している「歴史問題」の解決策を模索しようとする試みも行っている。
ただし、日本政府は、1965年の韓日請求権協定と2015年の韓日政府間の「慰安婦」合意で一段落した二つの問題について、韓国側が前向きな解決策を提示しなければならないという態度を固守しており、ただちに意味のある変化が起きる可能性は低い。
最近、強制動員被害者が起こした日本企業への損害賠償請求訴訟を韓国の裁判所が却下し、韓国政府が負担を減らしたという評価もあるが、一審判決であるうえ、2018年の最高裁(大法院)判決が有効な状況であるため、大きな意味はないという分析が多い。
複数の政府当局者は「我々はずっと日本との対話に対し開いているが、特に韓日関係の流れには変化はない」と述べた。
韓国政府は日本との対話に“開かれた態度”であることを強調しているが、公に示している日本政府の反応はぱっとしない。G7サミットを機に韓日首脳が会って対話する案についても、日本側はかなり消極的な雰囲気だ。
最近、共同通信は日本政府当局者の言葉を引用し、「歴史問題で韓国から実効性のある打開案は示されておらず、菅義偉首相が対話に臨む環境は整っていないと」と伝えた。さらに日本政府は、G7サミットで文大統領と会う案について「何の準備も検討もしていない」と伝えた。
昨年9月の就任後に対面での多国間の外交舞台に初めて参加する菅首相が解決しなければならない他の優先課題が多いという点も、韓日関係改善の優先順位が下がっていることに影響を及ぼしているという分析もある。
菅首相は今回のサミットで東京五輪開催への支持を引き出さなければならず、「中国けん制」という中心課題をめぐり各国首脳と論議しなければならない。
毎日新聞は「外交面では、菅総理はG7首脳との個別会談でいっぱいだという反応」だとし、「韓日首脳会談には消極的」だと報じた。
外務省幹部は読売新聞に「首脳同士が顔を合わせた際、言葉を交わす程度ではないか」という予想を伝えた。両首脳が英国でどのような形で遭遇するのかは未知数だが、接触がなされれば、2019年12月の韓中日首脳会議後では初めてとなる。
2021-06-11 07:10 ハンギョレ新聞
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/40246.html