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親の経済力で「放課後の過ごし方」がまるで違う…子どもの”格差”を拡大する日本の学童保育が抱える問題
(出典:プレジデントオンライン) |
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1 デビルゾア ★ :2023/09/03(日) 04:34:05.75 ID:nhz0LxD+9
夏休み期間、親たちの会話やSNSに頻繁に登場するようになる「学童(保育)」。放課後や休日、家に保護者がいない小学生が「生活」し「遊ぶ」施設だ。共働き世帯の増加によってニーズが高まり、保育園に次ぐ待機児童問題も話題になっている。
ここ20年で制度化が進み量的にも広がったことから、親たちの子ども時代とは全く異なる様相を呈しているが、その実態は保育園以上に、当事者以外には知られていない。しかし現代の子育てにおける重要トピックの一つであり、「小一の壁の打破は喫緊の課題」として、岸田政権は学童保育の拡充整備を進めている。
現代日本の「学童保育」とは、どんな形をしているか。その成り立ちにはどのような経緯があり、課題を抱えているのだろう。
(中略)
施設での過ごし方もまた、いろいろだ。「宿題を終わらせて、おやつを食べて遊ぶ」という典型的な平日の過ごし方はあるとしても、設置された場所によって、屋外での遊びが大きく異なってくる。近所の公園などに遊びに出かけるところもあれば、それを許さないところもある。職員が、子どもをただ見守っているだけのところもあれば、子どもたちと遊ぶことも含めて関わっているところもある。おやつもスナック菓子を配るだけのところもあれば、できたてのおやつを提供するところもあるのだ。
■公営から民間企業まで運営主体はさまざま
(中略)
昨今、ニーズの上昇とともに増えているのが、このいわば無届けの「民間学童」。たとえば、英語塾チェーンが各地で「英語を学ぶ学童保育」をうたって開設しているケースや、スポーツクラブを運営している会社が「習い事ができる学童保育」等とうたっているところもある。都市部では駅近くの施設で夜遅くまで子どもを預かるサービスが、夕食や入浴まで提供して長時間労働の親たちをターゲットとして展開されている場合もあるという。小学校構内で放課後の数時間、大人数の子どもたちが過ごすタイプの公営学童や、保護者運営の学童保育との違いは顕著だ。
(中略)
■子どもたちの過ごし方に「格差」が生まれている
運営主体によるばらつきや指導員の処遇問題などの課題を持つ、現代日本の学童保育。その課題に起因して、子どもたちの生活環境や過ごし方に、格差が生まれている。
経済力のある親の子は、塾や習い事に毎日のように通ったり、習い事的な活動の充実した少人数の民間サービスに通う。親がそれを選ばない・選べない子どもたちは、運が良ければ良質な公営学童・保護者運営学童などに通い、それがかなわない場合、祖父母による見守りや子どもだけで留守番をさせることになる。狭い空間に多くの子どもが入所している施設では子ども同士のトラブルも増え、楽しく豊かな活動も期待できず、通わなくなる子も少なくない。
(中略)
■「小学生は、大人のケアや見守りなしに遊ばせておけばいい」のか
学童保育をめぐる問題を是正するにはより多くの公助が必要で、国の予算は増えてはいるものの、十分ではない。そこには学童保育の創成期から今も続く、社会的な認識の問題が潜んでいると石原教授は指摘する。
それは、小学生にどのような放課後や地域における生活を保障するのか、という問題が家族(保護者)の責任の問題としてのみ捉えられ、公的な責任に対する認識が欠如・軽視されてきたことだ。それが「小学生が保護者に見守られケアされていない時間に、専門職員が支援する必要があること」への理解の薄さにもつながっている。
「放課後や学校が休みのときなど、小学生には大人のケアや見守りは必要なく、自由に遊ばせておけばいい……という考えは根強く、学童保育の制度化を遅らせてきました。(中略)
これらの課題を改善するには、学童保育の必要性がより理解され、設備・運営に関する条件や基準をより向上させていかねばならない。そのためには、小学生の生活時間の支援を「子どもの権利」として認める、社会全体の意識改革が不可欠だ。
(全文はこちら)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea014d0c8a9ed221aec0c2520e9b93ff2b0b9d77