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楽天・松井裕樹が独占告白 今季中の海外FA権取得で来季メジャー挑戦も…「行きたい気持ちが出てくれば行きたい」
楽天・松井裕樹投手(27)が今オフにも米大リーグに挑戦する可能性があることが12日、分かった。通算197セーブを誇るチームの絶対的守護神は、早ければ今季中に海外フリーエージェント(FA)権を取得する。既にメジャー球団のスカウトが左腕の調査を行っており、権利を行使すれば国内外の複数球団による争奪戦に発展しそうだ。
日本球界屈指のクローザーが、新たなステージに挑戦する可能性が出てきた。松井裕はスポーツ報知の取材に対し、「まずはチームでしっかり結果を残すことだけを考えています。僕はまだ優勝を経験していないので、優勝したい」と、楽天の抑えとして今季に全力を注ぐことを約束した上で、「今後、メジャーに行きたい気持ちが出てくれば行きたい」と明言。これまで球団とは契約交渉の場などで将来的な米大リーグ挑戦についての話し合いがもたれてきたといい、海を渡ることも選択肢の一つとした。
2017年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、米国でメジャーのキャンプ地を訪問。スケールの大きい球場施設や、当時の最先端だったトレーニングマシンで練習するメジャーリーガーたちを間近で見て、「すごく刺激にはなりました」と胸が高鳴った。
同大会の2次ラウンド・オランダ戦(東京D)ではボガーツ(Rソックス)の強烈な打球が股下を抜け、衝撃を受けた。「今までに感じたことがないスピードでした」。世界最高峰の舞台に立つ選手のパワーを肌で感じる機会となった。3月のWBC出場も確実視される左腕は、「向こうではオープン戦であっても9回2アウト、2ストライクになると、お客さんが総立ちになって拍手を送る。ファンの野球熱はすごく熱いと感じました」と、実感を込め、当時を振り返る。
昨季は53登板で1勝3敗32セーブ、防御率1・92の好成績を挙げ、2度目のセーブ王に輝いた。150キロ超の直球と140キロ台中盤の高速フォーク、スライダーを駆使し、奪三振率はパではモイネロ(ソフトバンク)に次ぐ14・46をマーク。MLBの球団幹部は松井裕について、「複数の変化球を効果的に使えることが彼のアドバンテージ。速球もエグい。メジャーの打者は彼にアジャストするのに苦労すると思う」と絶賛。既に日本屈指の救援左腕の調査を進めていることを明かし、「試合終盤に大きなアウトを取れるだけの材料を持っている」と、メジャーでもクローザーを担える資質を持ち合わせていることを強調した。
松井裕は今季で在籍10年目を迎えるチームへの愛着も強く、球団も慰留に努めるとみられるが、仮に権利を行使すれば国内外で争奪戦に発展することは必至。まずは今季、楽天の優勝と日本一に向けて全力を注ぎ、自らの去就について決断を下すことになる。
◆松井 裕樹(まつい・ゆうき)1995年10月30日、横浜市生まれ。27歳。桐光学園では2012年夏の甲子園に出場。1回戦・今治西(愛媛)戦では大会新となる22奪三振を記録するなど8強入りに貢献。13年ドラフト1位で楽天入り。2年目から抑えに転向。174センチ、74キロ。左投左打。家族は妻で女優の石橋杏奈との間に1男1女。今季推定年俸2億5000万円。
報知新聞社
https://news.yahoo.co.jp/articles/35b52bff0b2e71502b80a2ec2ab28794905b7a8b