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【韓国起源】 驚きの秘密…クリスマスツリーの元祖は「チョウセンシラベ」
2022年12月24日
キム・サンス記者
[ヘラルド経済=キム・サンス記者] クリスマスと言えば最初に思い浮かぶものはクリスマスツリーだ。ところで、クリスマスツリーの起源を見てみると、驚くべき事実が一つある。
クリスマスツリーは葉が尖った針葉樹に色とりどりの装飾を施している。チョンナム(モミの木)と共に世界で最も多く使われる木がある。それがクサンナム(※和名:チョウセンシラベ、以下「チョウセンシラベ」。)だ。
全世界のクリスマスツリーであるチョウセンシラベの学名は「Abies koreana」。複雑な名前だが、その中で、ひと際目に留まるのが「korea」だ。偶然ではない。世界中でクリスマスツリーに使われるチョウセンシラベの元祖がまさに韓国であるからだ。
チョウセンシラベは漢拏山(ハンラサン)、智異山(チリサン)など、韓国の高い山の高山地帯で生息する木だ。葉の裏側が白色を帯びるのが特徴だ。最近、多くが人工の木を買ってツリーを作っているが、葉を見ると白く一部が塗られている。雪のように見せてもいるが、ツリーの元祖格であるチョウセンシラベを模倣したものでもある。チョウセンシラベは88年のソウル五輪の象徴木としても使われたほど韓国でも重要に思われている木だ。
チョウセンシラベが世界中のクリスマスツリーとして愛されるようになったのには歴史がある。チョウセンシラベは、1900年代に済州島で宣教活動をしていたフランス神父によって初めて発見されて、以降1920年に英国植物学者アーネスト・ウィルソン博士がこれを学界に「Abies koreana」と報告し、チョウセンシラベが全世界に知られた。そして、韓国のチョウセンシラベも世界に広がる。その後、チョウセンシラベは世界各地で品種改良を経て広がり、今日のクリスマスツリーを象徴する木としてその座についた。
チョウセンシラベはこのように意味が大きい木だが、肝心の韓国ではチョウセンシラベが絶滅の危機に直面している状態だ。最大の原因は地球温暖化による気候変動だ。冬の気温が上昇して積雪量が減少し、チョウセンシラベが枯死している。最近になって、主要生息地で半分以上が枯死しているか、枯死が進行中という調査もある。
チョウセンシラベの主要生息地である済州島でも2025年に国際連合森林研究機関(IUFRO)主管の国際学術会議が開かれる。この学術会議では漢拏山のチョウセンシラベの管理および保全戦略が主な議論課題だ。済州道も漢拏山チョウセンシラベの危機を強調し、当該国際学術会議の誘致を提案した。
絶滅危惧種のクリスマスツリー・チョウセンシラベを将来も眺めることができるだろうか。 韓国国立山林科学院もチョウセンシラベの苗木復元事業を進めるなど、さまざまな研究を進めている。韓国国立山林科学院の関係者は、「絶滅危機である高山針葉樹種の森を持続可能に維持するよう努力する」と話した。
ヘラルド経済(韓国語)
https://n.news.naver.com/mnews/article/016/0002082489