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【少女漫画】 アニメ化40周年の『パタリロ!』 ファンから「アニメ化はない」と思われていた理由とは?
アニメ化40周年の『パタリロ!』 誰もが一度は踊った「クックロビン音頭」が誕生
(出典:マグミクス) |
スピンオフ作品として『家政夫パタリロ!シリーズ』、『パタリロ西遊記!』、『パタリロ源氏物語!』、『パパ!?パタリロ!』がある。これらは『パタリロ!』とは別作品として扱われており、単行本も別シリーズとなっている。また、パタリロ本編でも外見が同一の別キャラクターによる時代劇版があるが、これは本編の一部として扱われ、『パタリロ!』の単行本に収められている。
101キロバイト (12,632 語) – 2022年3月5日 (土) 19:49
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2022.04.08
少女マンガでありながら老若男女問わず大きな支持を受けた名作『パタリロ!』。そのアニメ化にはさまざまな苦労もありました。しかし、アニメにより「クックロビン音頭」という名曲を世に送り出すことになります。
ファンから「アニメ化はない」と思われていた理由とは?
本日4月8日は、40年前の1982年に『パタリロ!』がTVアニメとして放送された日です。当時、人気マンガとして有名な作品でしたが、アニメ化は期待されながらも「できない」と、ファンにも危惧されていた問題が作品にありました。
本作はギャグマンガとして、少女マンガ雑誌「花とゆめ」(白泉社)で1978年から連載を開始しています。しかし、その内容はギャグにとどまらず、スパイアクションやオカルト、推理ものミステリーなど、さまざまなジャンルを「笑い」という形でまとめた秀逸な作品でした。
この作品のアニメ化が不可能と言われていた最大の要因は、レギュラーキャラであるバンコランとマライヒが男同士のカップルだったことです。さらに、その熱愛シーンもふんだんに描かれており、当時の比較的ゆるい倫理規定でもアニメ化は実現不可能だと誰もが思っていました。
ところが、その問題作がTVアニメ化され、しかも家族が視聴するゴールデンタイムの木曜19時に放送が決まります。当時のファンのほとんどが、TV化にあたって大幅な改変をされるだろうと考えていました。もちろん筆者もです。
しかし、スタッフはこのむずかしい問題から目をそむけず、ほとんど原作マンガにそった作品としてアニメを制作しました。
当時の流れ的にはアニメ化でマイルドにするといった手法も少なからずありましたが、あえて原作マンガの持つテイストをそのままアニメ化するといった方向に、ファンは喜びます。
もっとも、スタッフにも試行錯誤はありました。実はマライヒ役は男性声優で最初は決まりかかったそうです。ところが、原作者である魔夜峰央先生によると、
これが不評だったので一休さんなどの男の子の声でも定評のある藤田淑子さんを起用したと語っていました。藤田さんも当初は少年のような声を試したところ納得できず、少女の声に落ち着いたと語っています。