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「退場にすべきシーンだった」JFA審判委が富士フイルム杯の誤審認める
問題の場面は後半30分。浦和のFW明本考浩がドリブルでゴール前に侵入し、後方から追っていた川崎FのMF大島僚太が明本の腕を掴んで減速させたが、明本は倒れずにプレーを続行。しかし、直前の減速が大きく響き、カバーに入った川崎F守備陣に止められた。ところが、試合はノーファウルのまま継続。その場に倒れ込んだ明本は首をかしげ、浦和の選手たちは一斉に笠原寛貴主審に詰め寄って抗議した。
明本はスピードに乗った状態でゴールに向かっており、大島の行為がファウルであればDOGSO(決定的な得点機会の阻止)であった可能性が高い。またDOGSOの反則はレッドカード相当のため、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入基準も満たす。ところが、この場面ではVARレビューが行われず、ファウルかどうかの再確認もなし。試合後、多くのサポーターから「倒れなかったからノーファウルなのか」「倒れたほうが得なのか」などとSNSを通じて疑問の声が上がっていた。
説明会ではJFA審判委員会副委員長・JFA審判マネジャーの扇谷健司氏が説明を実施。「多くの方がご覧になられているシーンかと思う、われわれがレフェリーのジャッジを擁護するつもりはない。やはりこれは決定的得点機会の阻止としてファウルを取り、退場にすべきシーンだった」と誤審だったと認めた。
また介入しなかったVARについても「VARが介入すべきだったと思っている。これはたとえレフェリーがいいところで見ていたとしても、はっきりとした明白な間違いに近い。VARが介入すべきだと思うし、月曜日(14日)にも審判員たちと話したが、介入すべきということは伝えた」と述べ、レビューを行うのが適切だったと振り返った。
加えて扇谷氏は倒れずにプレーした明本について前向きに捉え、「倒れたからファウルなんだ、倒れないとファウルにならないんだという事になると、Jリーグがせっかく築き上げてきたものが崩れる。そういう意味でも我々は適切なジャッジをすることが求められる」と審判員の判定技術の向上を要求。笠原主審に対しても「若いレフェリーで、こうした経験をもってより良いレフェリーになっていただきたい」と改善を求めた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/35cb8f484060b5c70394be9f55def0e4d0729d46