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中央軍事委員会の空白埋まらず全人代終了、「制御不能な中国」という新たな危機
中国の国会にあたる全人代が3月12日に終了した。
今回の全人代で最大の焦点の一つは、粛清によって一部の欠員が生じた中央軍事委員会のポストが、全人代終了までにどのような人事で補充されるのかという点であった。
しかし、結果は予想を大きく裏切るものとなった。
苗華の更迭に加え、劉振立、張又侠にも調査が及び、中央軍事委員会の一部ポストは事実上空白のままとなっている。
中央軍事委員会人事は党の決定を踏まえて国家機関で承認・任命されるが、今回の全人代終了時点では明確な補充人事は示されなかったわけだ。
全人代が終了しても中国軍の最高意思決定機関に一部の欠員が残されたままという状況は極めて異例であり、粛清後の軍中枢が再構築できていない現実を逆に浮き彫りにしている。
(略)
軍中枢の空洞化は、台湾侵攻の可能性にも直接的な影響を与える。一般的には、軍が弱体化すれば台湾侵攻のリスクは下がると考えられがちだ。
しかし、現在の中国軍が抱える問題は単なる戦力の低下ではない。意思決定のOSが破壊され、再起動できないという構造的な不全である。
この不全は、台湾問題において「能力の低下」と「誤判断リスクの上昇」という2つの相反する現象を同時に引き起こす。
・軍指揮統制の信頼性や統合作戦能力には疑問符
・意思決定の空白で誤判断リスクは上昇
・軍の弱体化は「暴発の危険」を高める可能性
台湾問題をめぐる中国の危険性は、軍事力の強弱だけでは測れない。
むしろ、軍のOSが破壊され、意思決定の空白が生じている現在の中国は、能力の低下と不安定性の上昇が同時に進むという、最も危険な局面にある。
危険なのは「強い中国」ではなく、「制御不能な中国」である。
台湾問題が不安定化するということは、そのまま日本の安全保障環境の不安定化を意味する。
日本への影響
制御不能な中国と向き合う時代へ
中国軍の弱体化は、短期的には日本にとって脅威の低下と映るかもしれない。
しかし、現在の中国が抱える最大の問題は、軍事力そのものではなく、意思決定のOSが破壊され、国家の行動が予測不能になっているという点にある。
日本が直面するのは、計算された台湾侵攻ではなく、誤判断や偶発的衝突によって生じる危機である。
・南西諸島周辺での偶発的衝突
・指揮系統の混乱による現場の暴走
・習近平の退任不能状態が生む対外強硬化
・能力と行動が一致しない国家の予測不能性
日本が備えるべきは、「強い中国」への対抗ではなく、「制御不能な中国」への危機管理である。
これは、軍事力の増強だけでなく、情報収集、外交的抑止、同盟調整、危機コミュニケーションといった総合的な対応を必要とする。
中国の軍事力が弱体化しているからといって、日本が安心できる状況ではない。むしろ、軍のOSが破壊され、意思決定が不安定化している現在の中国は、これまで以上に予測不能で危険な存在となっている。
日本が直面し始めたのは、制御不能な中国という新たな予測不能な危機なのである。
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