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【韓国新聞コラム】 日清戦争と陰うつな予感
ー中略ー
中国人はこの戦いをどのように記憶しているのだろうか。習近平国家主席は2018年6月12日、旧北洋艦隊司令部を訪問した後、「厚くて重い歴史の扉を開き、戦争が与える警告と教訓を理解できた」と述べた。どういう意味なのだろうか。
大東文化大学の鈴木隆教授の力作『習近平研究:支配体制と指導者の実像』(2025)によると、習主席は2017年5月、海軍の大校(大佐と准将の間の階級)以上の高級将校を集めて次のように述べた。「私は甲午戦争(日清戦争)の例について何度も言及した。
北洋艦隊の全滅によって、わが国の海を守る門が壊されると、侵略者たちが自由に出入りするようになり、われわれの領土を侵略・占領した。その後に締結された馬関条約(下関条約)によって、朝鮮に対する日本の統治を承認し、遼東半島、台湾島、澎湖列島を割譲した。
台湾問題は実際にこの時から禍根が植え付けられることになったのだ。この歴史は心の奥に傷を残した問題だ」
問題は、このような「歴史的トラウマ」を抱えた中国が、今後形成しようとする国際秩序の姿だ。2013年3月に中国のトップになった習主席は、「中華民族の偉大な復興」という一貫した国家目標を提示してきた。そして、この「偉大な復興」の具体的な姿は、おそらく、東アジアの国際秩序を「日清戦争以前」に戻すことなのだろう。そのためには、台湾を吸収して「統一」を達成し、過去の属邦だった
朝鮮(朝鮮半島全体)を再び中国の勢力圏内に編入させなければならない。だからこそ、習主席は2017年4月6~7日、生まれて初めて顔を合わせた米国のドナルド・トランプ大統領に「韓国は事実上、中国の一部だった」という「極言」を口にしたのではないか。東アジアの歴史についてあまり詳しくなかったトランプ大統領でさえ、数日後の12日、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで「10分ほど話を聞いて、私はこれが容易ならざる問題であることに気づいた」という反応を示すことになる。
結局のところ、「歴史の正しい側に立て」という習主席の5日の注文は、決して軽く見過ごせる話ではない。いつの間にかG2と呼ばれるようになった米中が、太平洋を分割する「グランド・バーゲン」を決行するのであれば、自分たちの歴史的トラウマを克服しようとする中国人の情念と、民主国家の市民であり自分たちの人生を切り開いてきた韓国人のアイデンティティが、正面衝突することになる。抵抗すれば、現時点で日本が受けているものより、はるかに深刻な屈辱に耐えなければならないだろう。
李在明(イ・ジェミョン)大統領の今回の訪中・訪日は大成功だったが、東アジア全体が、19世紀末のような殺伐とした「不確実性の時代」に突入しつつあるようにみえる。この奇妙な感情は、ひとまず「陰うつな予感」という言葉で表現しておく。
キル・ユンヒョン|論説委員
全文はソースから
登録:2026-01-19 06:31 修正:2026-01-19 10:39
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/55217.html






