阪神ドラフト１位・森木、体力測定で判明怪物ボディー！立ち幅跳びは佐藤輝以上、垂直跳びは中野級、体組成はスアレス級、柔軟性は大谷級

新超人や！！　阪神の新入団８選手が１２日、甲子園球場などで体力測定や施設見学などを行った。体力測定では、ドラフト１位・森木大智投手（１８）＝高知高＝が立ち幅跳びで昨年トップの佐藤輝明内野手（２２）を上回るなど、次々と好記録をマーク。担当の球団トレーナーも「すべてにおいてトップクラス」と絶賛する驚異の身体能力を披露した。

◇

森木が飛んだ！　誰よりも高く飛んだ！　天に届きそうな勢いでジャンプした〝新超人〟が、周囲の視線をくぎ付けにした。高校生ながら跳躍力、走力などで大学や社会人の先輩を上回る記録をたたき出し、潜在能力の高さを見せつけた。

「ちょっとずつプロに行く準備が始まっているという感じで、入ってからすぐ（野球が）できるようにやってます」

ウオームアップで体をほぐし、午前１０時頃から体力測定が始まった。最初の垂直跳びでいきなり今季ルーキーで盗塁王に輝いた中野に並ぶ６９センチを計測すると、立ち幅跳びでは２メートル９７。２メートル８１で昨年トップだった佐藤輝の記録を超えた。さらに、４秒を切れば速いとされる３０メートル走では上々の４秒０１。いずれも今年の新人８選手中１位だ。

これぞ〝令和の怪物〟。１８歳にして驚異の身体能力を持っていることが判明し、担当した仲野トレーナーも「全部ずば抜けて能力はすごい。すべてにおいてトップクラス」と絶賛した。

ボディーも一級品だ。筋肉量などをチェックする体組成の測定では基準の８０点を大きく超える１０１点。阪神では藤浪が９０点台で日本人投手トップクラスといわれる。仲野トレーナーによると、今季限りで退団したスアレスやエドワーズが１００点オーバーで森木は両外国人に匹敵するといい、「（森木は）筋肉量であったり体脂肪であったり、体はすごくいい状態にある」と説明。森木は「予想以上の数値が出たので良かった」と充実の表情だ。

米大リーグ、エンゼルスの大谷のような肩甲骨の柔軟性も披露し、可能性無限大の素材であることを証明。佐藤輝のパワー、中野のスピード、スアレスのフィジカルを併せ持つ逸材であればどんなことも成し遂げられるはず。体力測定の後には矢野監督と初対面し、指揮官の前で目標を高らかに宣言した。

「１軍で１年目から勝ち星を挙げるということを伝えました。将来的に世界を代表する選手になるということも言ったので、有言実行できるように頑張ります」

球団の高卒新人が１年目で白星を挙げれば、２０１３年の藤浪以来の快挙だが、ドラ１にもその器はある。施設見学では甲子園の観客席からグラウンドを見つめ、高校時代に立てなかったマウンドで投げる自分の姿を想像した。

「大きかったけど、圧倒される感じはなかった。球場で投げているイメージはしているので大丈夫かな」

すでに一流の風格が漂うルーキーは来年１月の新人合同自主トレ、２月の春季キャンプに向けて準備を進めていく。地元・高知の偉人、坂本龍馬のように高い志を持ち、道を切り開く。（織原祥平）