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危ない、先生の負担…山岳県の伝統行事「学校登山」が岐路 実施校が急減し、将来を探る動き
信濃毎日新聞デジタル
かつて長野県内のほぼ全ての公立中学校が取り組んでいた学校登山が岐路に立っている。山岳県・信州の伝統的な行事だが、近年は生徒の安全確保などの観点から実施する学校が減少。登山は自然との触れ合いや心身の成長が期待できる半面、けがなどのリスクと隣り合わせで、引率する教員の負担も大きい。関係者は学校登山の在り方や教育的意義を見つめ直そうとしている。
登山の知識や経験が乏しい教員も
学校登山は引率する教員の負担が課題となる。生徒の安全確保に気を配る必要があるが、登山の知識や経験が乏しい教員も少なくない。こうした課題に対応するため、登山経験が豊富なボランティアを派遣する制度が始まった。
ボランティア派遣制度
県山岳総合センター(大町市)は本年度、学校登山に同行できるボランティアと希望校をつなぐ仕組みを始めた。依頼があったうち県内7中学校に、山岳団体でつくる県山岳協会を通じて募集した登山知識が豊かな会員らを派遣。生徒や教員の安全をサポートした。
ボランティアがいれば、けがや体調不良で途中下山する生徒に付き添うことができる。引率する人員を充実させることで、生徒らへの細やかな目配りもできる。
安曇野市の公務員中島智章さん(51)はこの仕組みに加わり、駒ケ根市東中学校の登山にボランティアで同行した。自身は中学時代の学校登山で山の魅力を体感したといい、「実施校が減るのはさみしい。少しでも教員の負担軽減につながればいい」と思いを語る。
同校には生徒約50人に対し、教職員の他、山岳ガイドや消防士、看護師、保護者のボランティアらが同行。中島さんも含め計15人が引率した。伊藤栄勇校長は教職員だけでは実施できないとし「多くの人に協力してもらえるのは心強い」と感謝する。
「学校行事とは切り離して」との声も
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