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韓国の窃盗団が日本から盗んで丸12年…高麗時代の仏像、「取り返したのに、なぜ泥棒に返す」と不満の声
12月27日、日本の『共同通信』によると、仏像の所有権を主張してきた忠清南道・浮石寺(プソクサ)の円牛住職が前日に取材に応じ、来年5月以降の観音寺への返還に「協力する」と表明したという。
現在、韓国では政治的な不確実性が高まっているが、仏像の返還は「政治状況と関係なく」進めるべきだとも強調したそうだ。
なぜ来年5月以降なのかというと、浮石寺は引き渡し前に仏像の安寧を願う100日間の「法要」を予定しており、天候や別の仏教行事を考慮すると、最も早くて2月中旬~5月下旬に営まれるからだ。
それが済み次第、日本に返還されるということだろう。
韓国では不満の声が多数
今回議論の中心となっている仏像は、長崎県指定有形文化財である「観世音菩薩坐像」のことだ。
長崎県によると、観世音菩薩坐像は「朝鮮半島の高麗銅造仏で、制作時と安置寺院のわかるものは稀であり、誠に貴重な尊像」だという。像内から発見された結縁文(けちえんぶん)には「高麗国瑞州浮石寺」「天暦三年」などの記述がある。天暦3年は西暦1330年に相当する。
そんな貴重な仏像は、韓国の窃盗団が2012年10月に観音寺から盗み出した。韓国の警察は2013年1月に韓国国内で窃盗団を逮捕し、仏像を回収している。
ただ、ここから問題はさらに複雑化する。浮石寺がこの仏像は数百年前に倭寇に略奪されたものとし、所有権を主張したからだ。
以降、最高裁まで裁判が続き、2023年10月にようやく所有権が日本にあるとの結論が下った。
韓国最高裁は、他人の物であったとしても一定期間、問題なく占有した場合、所有権が移転するとみなす「取得時効」の法理に基づき、仏像の所有権が日本の観音寺に正常に移転したと判断した。
窃盗から丸12年が過ぎて具体的な返還の時期まで明らかとなり、日本への返還は時間の問題となってきたが、韓国では不満の声が上がっている。
オンライン上では「盗まれた物を再び取り返したのに、泥棒に返さなければならないのか?」「何をしようとしているのか。本当に情けない。泥棒に返すなんて話にならない」といった反応が寄せられた。
仏像が予定通り日本に無事返還されるのか、さらなる騒動が起こるのか注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
サーチコリア 2024年12月27日
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