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東京、大阪は飽きた…本物感とマウント感を求め、日本の地方都市へ向かう韓国人旅行者たち
彼らが今求めるのが、大都市にはない地方特有の「尖った」コンテンツだという。その詳細について、韓国ビジネスに詳しいアジアフューチャー社・松清一平CEOから話を聞いた。
ますます伸びる日本旅行、東京・大阪・福岡に「飽き」も
──国別訪日客で上位にある韓国からのインバウンドですが、顕著な傾向や最新トレンドはありますか?
韓国における日本への旅行者の数は右肩上がりで伸びています。それに伴い、日本旅行がますます韓国国内で文化として定着しつつあると感じます。
もはや、韓国における日本旅行は他の海外旅行とは別ジャンルとして確立しています。
手軽な非日常感が味わえ、グルメを含む観光資源も豊富、さらには治安もいいので、保守的な親御さんを持つ若い女性でも「日本ならいいよ」と例外的に許可してもらえるケースもあると聞きます。
そうした現象は数値にも表れており、韓国へ行く日本人に比べ、単純計算で3倍から4倍の韓国人が訪日しています。この数にはリピーターも含まれていますが、その条件を加味しても人気ぶりは明らかです。
観光客が増えるにつれ、メジャーどころの東京・大阪・福岡への「飽き」が見られるようになりました。
韓国人観光客の間では「福岡で歩いていて肩がぶつかったら韓国人だった」とか「浴衣の人に声をかけたら韓国人だった」といった話がまことしやかに語られるようになっていて、インバウンド需要を狙う自治体・事業者にとっては注意すべき状況になっています。
■目的地は「尖った」地方へと移行
韓国人観光客のなかには、数十回単位で日本にいらっしゃる方もいます。そういったリピーター層やありきたりな日本旅行に飽きてしまった方たちが今訪れているのが「まだそれほど知られていない、個性的な地方都市」です。
こうした傾向は、すでに韓国国内でも表面化しています。韓国語では地方都市への観光が「日本小都市旅行」と呼ばれ、たいへん人気のジャンルになりつつあります。
──人気を集める地域に共通点はありますか?
はい。まず、ソウルからの直行便があること。次に、個性的な地域資源があること。この場合の地域資源とは、具体的には地元食材をいかしたグルメ、温泉、写真スポットといった、SNS映えするあらゆるコンテンツを指します。
具体的に動きが出ていると感じる地域は、北から青森、金沢、静岡、高松、米子です。
これらの地域はいずれも直行便、大都市では味わえない「尖った」コンテンツを持っています。
絶景スポットやSNS映えするコンテンツについては、空港からの距離や品目は問題になりません。どんなものであっても、SNSなどでシェアされた誰かの投稿を見て「私もやってみたい」「友達に自慢したい」と言う気持ちがインセンティブになります。
■テーマパークの青森、グルメと景観の静岡、うどんの高松
──東北については、観光客誘致に苦戦していると聞きます。なぜ、青森が人気になりつつあるのでしょうか?
東北各地は直行便の増加とともに韓国で認知度が高まっており、人気が出てきています。青森は特殊な例です。
青森の人気は、かなりの割合で「星野リゾート青森屋」に起因しているように思います。
同ホテルには、館内にいながらにして青森の地域資源であるねぷた祭り、リンゴ、日本酒などを体験できる、テーマパークのような設備が整っています。しかも、館内の伝統工芸品や日本酒ブースに職人や業者を連れてきているため、来訪者が地域性と本場感を得やすくなっています。
さらに、韓国のケーブルテレビが同ホテルのプロモーションをおこなっており、番組を見た人がそのまま泊まりに来るという、競合が介在しない独占的な観光サプライチェーンが構築されています。
(略)
■「マウント欲求」を満たすコンテンツの有無が決め手に
──背景には、どういった韓国人観光客の心理的ニーズがあるのでしょうか?
まず、韓国の地方都市は日本ほど多様性がなく、ソウルにいればすべての韓国国内のあらゆる文化的コンテンツが手に入る状態になっています。ですから、日本のそれぞれの地方が持つ独特の地域性や特徴が興味深く映るのだと思います。
また、韓国社会は、自分が「どう評価されているか」を非常に気にします。
以下全文はソース先で
クーリエ 11/16(土) 9:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/d1ba8880f71f9b99219e7f621f7b3375a5887724