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「私たちの先祖の国籍は日本だった」韓国議員の“問題発言”で国政監査が中断…謝罪を再び拒否
韓国雇用労働部のキム・ムンス長官の発言が議論を呼んでいる。
キム・ムンス長官は10月10日、国会・環境労働委員会の国政監査に出席し、「日帝時代の国籍問題は非常に複雑だ。国政監査や人事聴聞会のような短い時間で簡単に答えるのは難しい」と述べた。
先立って、彼は8月26日に開かれた人事聴聞会で「日帝時代、私たちの先祖の国籍は日本だった」と発言してことがある。この発言が原因で聴聞会が中断される事態となり、これと関連して9月9日の環境労働委員会全体会議で謝罪を求められたが、拒否して退場となった。
そんなキム・ムンス長官が再び同じ主張を繰り返し、謝罪を拒否したのだ。
「『大韓民国の国籍』という部分は存在しない」
キム長官は「我々の国民が海外に行く際など、様々な場面で国籍が明記される必要があるのだが、『日本帝国のパスポート』といった形で表現されているものが多い」と述べ、「当時、我が国と結ばれた条約や日本の法律、朝鮮総督府の法令のいずれにも『大韓民国の国籍』という部分は存在しない。これが現実だ」と答弁した。
続けて「この問題について勉強し、専門家の意見も聞いてみたが、議員の皆様を満足させる回答をする能力は私にはない」とし、「この問題は非常に複雑であり、後日、国会レベルでの調査や研究、公聴会を開いて結論を出していただければ、それに従う」と話した。
その後、国政監査は40分余りで中断となった。野党議員がキム・ムンス長官に対し、「日韓併合は無効だと思うか」と質問したところ、これに対して与党議員が抗議し、激しい言い争いが起こったからだ。
歴史的な事実を見ると、1910年8月の「韓国併合に関する条約」によって、大日本帝国が大韓帝国を併合して統治下に置いた。その結果、韓国は1945年まで日本の一部となった。
キム・ムンス長官の発言通り、当時韓国は存在しておらず、国籍もなかったということになる。
ただ、韓国は「いわゆる日韓併合条約および、それ以前に大韓帝国と日本帝国の間で締結されたすべての条約、協定、議定書など、名称を問わず、国家間の合意文書はすべて無効である」という立場を取っている。
これは今年8月に発表された韓国外交部の答弁書で「我が政府の立場」として取り上げられた「大韓民国と日本間の条約および協定解説」(1965年7月5日発刊)に明記された内容だ。
「韓国併合に関する条約」自体が無効であり、これに基づく併合も無効とみなすため、問題は非常に複雑だ。
いずれにしてもキム・ムンス長官の発言に対する波紋は広がり続けており、さらなる議論が予想される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)