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宗教上の土葬を望む外国出身者たちとの共生の探求
土葬(どそう)は、遺体をそのまま埋葬することである。 土葬は埋葬の方法のうち、遺体を地中に埋める方法である。直接地中に埋める方法と、棺や棺桶に入れてから地中に埋める方法がある。 最も古い土葬としてネアンデルタール人によるものが知られており、土葬は極めて古い起源を持つ埋葬形態である。…
24キロバイト (3,577 語) – 2024年8月30日 (金) 11:32
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1 樽悶 ★ :2024/09/15(日) 23:31:08.10 ID:y1rWqzXF9
(出典 cdn.mainichi.jp)
身の回りに外国出身者が増えたと感じる人は多いだろう。だが、その人たちの「宗教」にまで思いをはせることはあるだろうか。7月に刊行された『ニューカマー宗教の現在地 定着する移民と異教』(七月社)は、そんな視点に気づかせてくれる論集だ。
日本で暮らす外国出身者(ニューカマー)たちの祈りの現場を訪ねて、彼らが何を求め、何に悩んでいるのかを追い、日本社会としてどう受け止めていくのかを問う。編著者の三木英(ひずる)・相愛大客員教授(宗教社会学)は「外国出身者の宗教について『知らない』で済ませる時代はそろそろ終わりにしないといけない。より味わい深い人間関係を築くために大切なことだ」と話す。
今や日本で暮らす40人に1人が外国籍と推定されるといい「留学生や技能実習生なら期間が終われば帰国するかもしれないが、さまざまな事情で来日し長く暮らし続けることを望む人たちも多い」。「隣人」となった外国出身者たちにとって「信仰」というものが、「多くの日本人がイメージする以上に大きな意義を持っていると理解する必要がある」と力を込める。
(省略)
三木さんが外国出身者の宗教の研究を始めたのは2008年。時間の経過と共に変化も感じている。「数が増えているだけでなく、暮らしぶりや意識も変わってきている」。象徴的なのが「お墓」の問題だ。「ニューカマーたちも老い、死を考える段階に来ています」。イスラム教では宗教上の理由で火葬が許されず、土葬が原則。火葬率が99・9%の現代の日本では埋葬できる場所が極めて限られ、東北や四国、九州地方にはムスリム墓地は存在しないという。
本書でもこの問題を取り上げ、既存墓地の一部区画を借り上げることでムスリム墓地を開設した茨城県での例や、京都府の韓国仏教寺院による土葬墓地運営などの取り組みを紹介する。三木さんは「イスラム教に限らず宗教上の理由で土葬を望む外国出身者、さらには日本人も少なくないはず。今後日本社会の大きな課題の一つとなる可能性がある」と語る。
「日本に定着する外国人がこれだけ多数にのぼるという事態は、古代に新羅や百済など大陸から多くの渡来人がやって来て以来のことかもしれない」と三木さんは指摘する。現代の日本人はニューカマーたちとより良い未来を築いていけるだろうか。「隣人たちがどんな祈りの文化を持っているのか理解する。それだけでも大きく変わってくると思います」【花澤茂人】
2024/9/11
https://mainichi.jp/articles/20240911/dde/014/040/003000c?inb=ra