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【やる気無し】対馬で盗まれた仏像の「第2審」、韓国政府は日本に返還する気が本当にあるのか?
(略)
この憶測論理に対しては、前回の解説記事で「韓国内の『Made in Japan』と書かれた全ての物は、領収書などの入手記録を700年間も保管しない限り、日本から盗んだり略奪した物とされる」と既に批判してきた。
第1審の判決には当時、韓国の専門家などからも疑問の声が上がった。対馬にある朝鮮半島仏像を研究してきた、韓国教員大学の故チョン・ヨンホ名誉教授は「仏像がもし略奪品だとしても、それをまた別の略奪(韓国人窃盗団による窃盗)というやり方で返してもらうことは正当化できない」とし、「日本が浮石寺から略奪したという直接的な証拠もない」と指摘した。
第1審判決の後、韓国政府は控訴し、現在、高裁で第2審が続いている。また韓国政府は昨年末、外交ルートを通じて日本の観音寺に裁判の参加を促す書面を送り、同寺は応じる意向を示している。
しかし、15日に開かれた控訴審(第2審)に、観音寺側は出廷しなかった。韓国政府を代理する韓国検察は「観音寺側が参加するまで裁判を延ばすべきだ」と主張したが、浮石寺の弁護側は「観音寺の参加意思がはっきりしていない。このまま進行を続けて結論を出すべき」と反論した。
観音寺がある長崎県の地元紙、長崎新聞が昨年10月に報じたところによると、浮石寺は昨年6月の控訴審の審理で、像に金彩を施す「改金仏事」をしたいとの意向を裁判所に示した。その目的は予想され、韓国裁判所は観音寺側の許可を得る必要があると指摘した。韓国でも日本でも、文化財に対する無許可の現状変更は、文化財保護法に抵触する。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)が1972年に定めた文化財不法輸出等禁止条約では、加盟国で条約の効力が発生した後に盗まれた文化財は返還することになっている。韓国は1983年に、日本は2002年にそれぞれ批准(ひじゅん)している。
御託は(略)
こうなったら、ある疑問が浮かぶしかない。韓国政府やその代理人である韓国検察は本当に仏像を日本に返す気があるのか?
先ず第1に、本物と認めるなら、そもそも2012年10月に釜山港を通じた通関行為が無効になり、前述のユネスコ条約も適用される。つまり、条約を違反して搬入された文化財なので韓国国内での訴訟対象にならないことを韓国検察は裁判官に主張しないといけない。
第2、2012年12月に窃盗団が逮捕され、仏像が押収された時から、2013年に浮石寺が日本への返還禁止を求める仮処分まで、韓国政府は日本への返還を迷っていたことだ。その後、仮処分の請求が受け入れられ、本裁判が始まり、9年間も日韓の火種となっていることだ。
第3に、「高麗国の浮石寺」が「大韓民国の浮石寺」とは法律的に違う存在であることに対して、韓国検察が裁判所にアピールしていないことだ。裁判では古地図の確認で「高麗国の浮石寺」と「大韓民国の浮石寺」が同一だとしている。しかし、次のことは無視されている。
仏像が奉安されてから62年後の1392年、高麗国が滅亡し儒教を重んじる朝鮮国が建国すると、仏教は弾圧された。高麗時代には13,000か所の仏教寺院があったが、朝鮮の第4代王で現在の1万ウォン紙幣にも登場する有名な「世宗大王」の治世になると、仏教寺院は36か所しか残らなかった。
つまり99%以上の寺が破壊され廃虚と化した。1400年代まで残った36か所の寺院ではない「高麗国の浮石寺」はその後の数百年間も寺院ではない状態となり、所有者も管理者もいなかったとのことだ。
韓国検察としては当然、1330年の記録に登場する「高麗国の浮石寺」が「大韓民国の浮石寺」とは継続性がなく、所有権を主張するには法理的に違う存在であることを裁判官に主張しないといけなかった。
このすべての現状を勘案すると、韓国政府や韓国検察は、仏像を日本に戻すことに対してあまり「やる気」がないようだ。
このコロナ禍の中、日本の観音寺が韓国の裁判に参加しない限り、本年中には第2審も終わる。
WOWKorea 2021/09/18 23:06配信
https://s.wowkorea.jp/news/read/315588/