あわせて読みたい
【教育】ネット情報の真偽、どう見極める?…「ファクトチェック」学ぶ取り組み広がる
◇本当に国道5号か
市街地の国道5号を走る車から撮影したとされる約1分間の動画。タブレット端末に表示された<父とドライブ>と題する映像を中学生たちがじっと見つめていた。鑑賞するためではない。そこに含まれている偽情報を探すためだ。
6月下旬、実践女子学園中学校(東京)で行われたメディアリテラシーに関する出前授業。慶応大の学生団体「クラスルームアドベンチャー」共同代表の今井善太郎さん(22)が、「動画の中から誤った情報を見つけてください」と呼びかけると、参加した3年生約260人が一斉に端末の操作を始めた。
そもそもこの道路は本当に「国道5号」なのか。疑問を抱いた生徒が、動画に映ったラーメン店の名前を地図アプリで調べた。すると、北海道を走る国道5号沿いではなく、東京と横浜を結ぶ国道15号沿いにある店だった。「あ!わかった」。会場のあちこちから声が上がった。
ネット上では、2016年の熊本地震で動物園からライオンが逃げ出したとするうその文章と画像がX(旧ツイッター)に投稿されたり、22年に静岡県を襲った大雨で生成AI(人工知能)製の偽画像が出回ったりするなどのトラブルが相次いでいる。
今井さんは「だまされないためには、事実かどうか検索して調べる手法を学んだ上で、ネット情報と向き合うことが重要だ」と強調した。
同団体は全国の中学や高校、大学、児童養護施設で計50回にわたり授業をしている。今回は元日に起きた能登半島地震の津波としてSNSで拡散された動画が、本当は東日本大震災のものだった事例も紹介した。今井さんは「画像内の道路標識を検索していれば、過去に撮影されたものとすぐに分かったはず」とアドバイスした。
能登地震の直後に、被災者が救助を求める偽投稿を本物と信じて拡散してしまった女子生徒(15)は「これからは投稿する前にしっかりと調べるようにしたい」と話した。
◇日本が「最低」
日本人は、ネット上の情報の真偽を確かめようとしない傾向がある――。
読売新聞が国際大の山口真一准教授(社会情報学)とともに、日米韓の計3000人(15~69歳)を対象に実施した調査では、そんな実態が浮かんだ。
*記事全文は以下ソースにてご覧ください
2024/08/23 15:00 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240823-OYT1T50115/