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【Money1】 韓国空軍「F-35A」で「共食い整備」頻発。老朽化したF-15Kより多い
この主力戦闘機において、いわゆる「共食い整備」が頻発していることが明らかになりました。
『ソウル経済』の独占記事で現状をすっぱ抜いています。以下に注目部分を引きます。
空軍が領空防衛の主力戦力として運用を始めてからわずか5年しか経っていないF-35Aステルス戦闘機で、部品の調達が円滑に進んでおらず、他の航空機から部品を取り出して使用する「部品の使い回し」が深刻な問題となっていることが明らかになった。
(中略)
年間平均で発生した使い回しの件数の推移は、
2019年が0.8件(40機 ? 0.8 = 32件)、
2020年が3.4件(40機 ? 3.4 = 136件)、
2021年が1.1件(40機 ? 1.1 = 44件)、
2022年が0.6件(39機 ? 0.6 = 23.4件)、
2023年が2.4件(39機 ? 2.4 = 93.6件)、
2024年07月までが0.6件(39機 ? 0.6 = 23.4件)
であった。年間発生件数に換算すると、5年間で合計352.4件の使い回しが発生したことになる。
「部品の使い回し」とは、航空機の部品が必要になった際に、運用していない他の航空機から同じ部品を取り出して使用することを指す。
簡単に言えば、A航空機が故障した際に、B航空機から部品を取り出して「使い回し」したという意味である。
(後略)
⇒参照・引用元:『ソウル経済』「」
https://m.sedaily.com/NewsView/2DD0HP26U5#cb
F-35Aは2018年に導入開始なので、5年間で「352.4件」の共食い整備が行われた――と計算しています。ちなみに途中から、「40機 ?」が「39機 ?」になっていますが、これはMoney1でもご紹介したとおり、バードストライクで1機失われたからです。
同様に「F-15K」の「共食い整備い」について調査してみたところ、過去5年間で合計188.8件の部品の使い回しが行われていたとのこと(F-15Kは2005年に導入)。
これをもって『ソウル経済』では、導入5年で老朽化したF-15Kより共食い整備が多いというのはどういうことなんだ――と書いています。
韓国空軍関係は、
「F-35Aは20万~30万個の部品で構成されており、予期しない故障が発生した場合、部品の調達に長期間が必要で、容易に購入できるものではない」
「整備中の航空機から同じ部品を使い回して整備を行い、不具合部品を確保するまで適正な稼働率を維持する必要がある」
と述べたとのこと。
「共食い整備」は特に韓国軍でなくても発生しますが、これを多いと見るか少ないと見るか――です。
(吉田ハンチング@dcp)
2024.08.15
https://money1.jp/archives/132810