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【中国メディア】日本企業の中国撤退は市場ニーズへの対応の遅れが原因
記事は、日本製鉄が先月23日に、宝鋼との合弁会社である宝鋼日鉄汽車板有限公司への出資から撤退することを発表し、ホンダも25日に中国の合弁企業が広東省広州市と湖北省武漢市に持つ工場を相次いで閉鎖する方針を打ち出すなど、日本企業の相次ぐ中国からの撤退に世論が注目していると紹介。その背景について日本企業が「市場環境の変化」という共通の試練に直面しているとの見方を示した。
そして、中国では電気自動車(EV)が急速に発展して市場ニーズが明らかに変化する中、日本製鉄は自動車産業の変化に対する動きが鈍く、市場のニーズ変化に即応して生産を調整することができなかったと指摘。トヨタ、日産、ホンダといった日本の自動車企業が軒並み中国での販売を減らす中で自動車用鋼板のニーズが低下し、中国市場の戦略の再考に至ったと解説した。
また、ホンダも広報担当者が「中国市場変化に対応するための調整」とコメントしているとし、いずれの企業もなおも成長を続ける中国市場を手放したいと考えているわけではなく、市場環境の変化に対して積極的に戦略を最適化する動きが、中国事業の撤退という形で現れているとした。
その上で、中国日本商会が発表した「中国経済と日本企業2024年白書」では、過半数の日本企業が中国での投資を維持ないしは増加する意思を持っており、中国市場を最重要または3大重要市場の一つと認識していると指摘。また、昨年の日本からの対中投資が1兆3000億円を超え、日本企業が引き続き中国市場を信頼していることが明らかになったとした上で、「日中両国が自身の経済発展や世界の経済環境がどう変化しようと、両国の協力によるウインウインという大きな方向性は揺るがない」「半世紀余りの蓄積を経て、日中経済の協力は従来の垂直分業から水平分業へと変化しつつある」と論じた。
記事は、日中両国が重要な近隣国かつ協力パートナーであり、協力関係の安定的な発展は両国民の利益に直結するだけでなかく、地域ひいては世界の平和と安定にも直接関わると指摘。「日中経済界が引き続き互いに補い合い、新たな時代がもたらす新たなチャンスをつかんで両国の経済協力が時代とともに歩みを進めることができると信じる理由が、われわれにはある」と結んだ。(翻訳・編集/川尻)
Record China 2024年8月8日(木) 8時0分
https://www.recordchina.co.jp/b938297-s25-c20-d0193.html