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【パリ五輪】開会式“言い間違え”で火が付く韓国人と冷めたフランス人…「ヨーロッパ人は韓国と北朝鮮の違いなんか分からない」
オリンピックなど国際行事で、国名を間違ってアナウンスしたり、国旗を取り違えたりすることは稀にあることだが、筆者は今回の騒動から日本人が改めて認識しなければならない、大切なことが見えてくると考える。
■沸き立つ韓国世論
7月26日に行われたパリ五輪開会式の騒動について、現地入りしていた韓国の文化体育部(日本の省に相当)の第2次官は、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長との面談を求めつつ、韓国外交部にフランス側に強く抗議することを要請した。
そして、バッハ会長が27日、尹錫悦大統領に電話で、「言い訳の余地がないことが発生し、深く謝罪する」と述べたことで、騒動は沈静化するかに思えたが、そうはならなかった。
韓国では、フランスが韓国を民族差別していると世論が湧き立った。
まず、29日付の保守紙「朝鮮日報」が「パリ五輪公式インスタ、韓国だけが顔も国旗も見えないぼやけた写真…韓国ネット民憤慨『また差別だ』」と報じた。
(略)
■大会を通じて「韓国」をアピール
開会式で国名を誤ってアナウンスしたことは許されることではないが、なぜ、韓国はこうも熱く反応するのだろうか。日本で長らく勤務したことがある韓国防衛産業大手の役員に、その理由を聞いてみた。
「韓国では、オリンピックを未だに国威発祥の機会と捉えているからですよ。メダリストよりも指導者の方が多くの報奨金をもらえ、男性のメダリストは徴兵免除されることなどからも明らかでしょう。
そして、一人当たりの国内総生産(GDP)で日本を追い越し、G8(先進8カ国)入りも近いと信じている韓国人にとって、国名を間違えられたこと、ましてや、悪の枢軸である北朝鮮と区別すらされていない現実に、自尊心が大きく傷つけられました。
このような社会の雰囲気や国民の感情があるので、世界は韓国を低く見ている。日本や中国より下に見られていると、被差別感情が噴出したのだと思います」
(略)
■フランス国内の反応は?
これまでお伝えしてきたように、韓国ではパリ五輪開会式で北朝鮮と誤ってアナウンスされたことを契機に、被差別意識が噴出しているのだが、一方の当事者であるフランス側はどう思っているのだろうか。一人の意見がフランス全体の意見を代表するものではないと承知の上で、滞日20年におよぶフランス人の言葉を紹介したい。
「日本人や韓国人はベルギーとドイツの国旗の違いが分からないでしょ? そして、オランダとベルギーの場所が、どっちなのか知らないでしょ?
それと同じで、フランス人だけじゃなくて、ヨーロッパ人は韓国と北朝鮮の違いなんか分からない。地図を見て、韓国と日本を正しく指差せる人は、とても少ないと思うよ。それぐらいアジアのことを知らないんだ」
フランス人が言う国旗の違いは、それぞれ似た色の組み合わせなので、正しく識別できる日本人(おそらく韓国人も)はかなり少ないのではないか。また、英国やフランス、ドイツの位置はわかっても、大国以外の欧州諸国の位置を正しく指差せるのか、筆者も自信がない。
だからと言って、五輪の開会式で国名を間違えたことの言い訳にはならないが、これがフランス人の偽らざるべき感情なのだろう。
その証左とも言えるのが、フランス最古の日刊紙「フィガロ」が27日に掲載した「2024年パリ五輪 開会式のミスで韓国が抗議」という見出しの記事だ。ことの経緯を淡々と報じた後、驚くべき文章で記事をまとめている。
「韓国は、1950年から1953年にかけて、平和条約ではなく休戦協定で紛争を終えた。厳密に言えば、依然として北朝鮮と戦争状態にある」
この指摘は、日本人にとっては常識だ。韓国と北朝鮮がいまだ戦争状態にあることは、義務教育で習う内容だろう。しかし、これらは極東から遠く離れたフランス人にとっては、わざわざ解説しなければならないほど、実に地域的で、高等な知識なのだ。
以下全文はソース先で
Wedge 2024年8月6日
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/34712