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【高校野球】「飛ばない」バット影響、宮崎大会柵越えゼロ… 戦術も変化「バントやエンドラン増えた」
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1721556610/
「飛ばない」バット影響、宮崎大会柵越えゼロ… 戦術も変化「バントやエンドラン増えた」
国内の高校野球では今春から、「飛ばない」とされる低反発の新基準バットが本格導入されている。
宮崎市で開催中の第106回全国高校野球選手権宮崎大会でも使われており、本塁打数は3回戦を終えてもランニングホームランの1本にとどまる。前年大会の6本(3回戦終了時点)から減っており、低反発バットは各校の戦い方に影響を及ぼしている。
「芯を外せば飛ばない」とツーシーム習得の投手も
新基準のバットが使われている今大会でバントをする選手。バントを増やしているとする学校もある
低反発バットは打球による投手らの負傷事故防止などを目的に導入された。バット内部の金属の厚みを従来より約1ミリ厚くするなどしている。甲子園球場(兵庫県西宮市)で今春行われた選抜大会では本塁打が3本にとどまり、選抜大会で金属バットが初めて導入された1975年以降で最少となった。
今年の宮崎大会2回戦でシード校を破った妻の岩切昭二郎監督は「バットが変わり、打球が飛ばなくなった」と話す。チームに長打を打てる選手は多くなく、「低い打球を打つことを徹底させている」という。
都城3年の川上歩遼選手は今大会、木製バットで打席に立っている。「木製バットの方が金属バットより芯に当たった時に長打が出やすいと感じる」と話す。
投手にも変化が見られる。「バットの芯を外せばあまり打球が飛ばない」と話すのは小林西3年の石川颯真投手。バッターの手元で変化するツーシームをこの冬に覚えたという。
県高校野球連盟の児玉正剛理事長は「今大会、本塁打が少ないのはバットの影響もあるが、各校の投手力が上がったことも影響しているのではないか」と分析。「走力を絡めたヒットエンドランなどの小技の精度が高く、無駄な失点をしないチームが上位にくるのでは」とみる。
低反発バット「評価する」8割
読売新聞は今夏の宮崎大会に出場している47校(うち2校は合同チーム)を対象に開幕前の6月、新基準バットに関するアンケートを行い、全校から回答を得た。
「新基準バット導入を評価するか」の問いでは8割に当たる38校が「評価する」と回答する一方、「新基準バット導入に伴い、練習や試合で困難さを感じることはあるか」の質問では7割に当たる33校が「ある」と回答した。
困難を感じると答えた33校に内容を選択式(複数回答)で尋ねると、「十分な数の新基準バットを購入できたが、費用負担を感じた」が18校で最も多く、「購入費がかかり、十分な数がそろえられない」の17校、「これまでの戦い方ができなくなったり、戦術面で工夫が必要になったりした」の10校が続いた。
新たに取り入れた工夫を自由記述で尋ねると、「バントやヒットエンドランの数が増えた(数を増やした)」との趣旨の回答をした学校が5校あった。
持っていた旧基準バットはどうしているかを選択式(複数回答)で尋ねると、「今も保有するが、使っていない」が25校で最も多く、「今でも練習で使用」が15校で続いた。練習でどう使っているかを自由記述で問うと、「新基準バットを十分な数購入できず、旧基準バットを使っている」との回答もあった。