イタリア西部・サルデーニャ島のスティンティーノ市に22日(現地時間)、新たな少女像が設置された。
この日は像の除幕式が開かれ、像の設置を主導した韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の
李娜栄(イ・ナヨン)理事長やスティンティーノ市のバッレベッラ市長、現地の女性団体代表らが出席。
地元の合唱団は韓国民謡「アリラン」を披露して、設置を祝った。
像の設置は正義連が女性弁護士出身のバッレベッラ市長に提案して実現した。
設置場所はスティンティーノ市庁から約200メートル離れた海辺。多くの人の目に留まるよう観光客が多く行き来するところにした。
正義連によると、同市の少女像は欧州ではドイツ・ベルリンに次いで2番目に公共の場所に設置された。
韓国以外に設置されるのは14体目。
少女像を巡っては、ベルリンの像などで日本政府が撤去を目指す動きを見せている。
この日も日本の共同通信の記事を巡って混乱が生じた。
共同通信はバッレベッラ市長が像の碑文に正義連の一方的な主張が記されているとして「文言変更を検討している」と表明したと
報じた。
ただ李理事長によると、バッレベッラ市長は碑文の修正に言及したことはなく、今後文言を変更する計画もないと述べたという。
また同市長は自身を訪ねてきた日本大使一行の中に共同通信の記者がいたことを後で知ったとして不快感を示しているという。
日本メディアによると、イタリアの日本大使館は同市に強い懸念を伝えるとともに、適切な対応を求めたという。
碑文には、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋地域で女性を「性奴隷」として強制連行し、
少女像は被害者を記憶するための象徴であるという内容のほか、日本政府が慰安婦の存在を否定し、
少女像を撤去しようとする動きに対する強い遺憾の意が記されているという。