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J1町田黒田発言で筑波大とのパイプ崩壊 名門大OB選手獲得が絶望的に 友好ムードぶち壊し、フロントの努力が水の泡
ことの発端は12日の天皇杯2回戦。町田は筑波大に1―1の同点から屈辱のPK戦負けを喫したうえ、4人の負傷者まで出した。うち3人は接触プレーによるものだが、試合後の会見で黒田剛監督(54)は筑波大にイエローカードを2枚しか出さなかった審判を非難しつつ、筑波大側にも「憤りを覚える」「非常にマナーの悪い一面が見られた」「指導教育もできていない」と強い批判をぶつけた。
一連の発言を把握した筑波大・小井土正亮監督(46)は態度を硬化。15日の関東大学リーグ戦後には「黒田監督がおっしゃった『ラフプレーで3人も4人も』ということはない」と反論した。筑波大は日本サッカーを引っ張ってきた伝統校で、現役の日本代表に三笘薫、谷口彰悟らOBが名を連ねるだけでなく、Jリーグや高校サッカーなどにも多くの指導者を輩出。日本サッカー協会の田嶋幸三前会長、影山雅永技術委員長も同大出身だ。
そんな一大派閥にケンカを売った形の黒田監督は大阪体育大のOBで、長く指揮してきた青森山田高を含めて〝筑波系〟と人脈は重ならない。長くJ2にいた町田もまた〝筑波系〟とは無縁のチーム編成で戦ってきた。ただ、今季J1初昇格を果たしたことで、選手の獲得に際しても「筑波大のような名門に相手にしてもらえるようになってきた」とクラブ関係者は明かし、水面下で筑波大側との距離を縮めてきたというのだが…。
天皇杯での直接対決も信頼関係を深める絶好の機会だったはずが、逆に〝黒田発言〟で友好ムードはぶち壊し。和解を図ろうにも、黒田監督は15日のJ1リーグ戦後に「町田は決して悪でない。われわれが正義」と強弁するなど、歩み寄る余地はなさそうだ。
夕刊フジ2024.6/19 11:53
https://www.zakzak.co.jp/article/20240619-KI2RT27U2VNXNE7HXZ24QH5ZVY/