産経新聞
クマによる人身被害は環境省が公表している2008年度以降で最悪を更新しており、人の生活圏に出没する「アーバンベア」は昨年、流行語にも選ばれた。被害を防ごうにも、駆除にあたるハンターの数は約50年前と比べて大幅に減少。駆除することへの賛否を巡ってあつれきも生じている。
23年度のヒグマやツキノワグマによる人身被害数は19道府県の219人で、最多だった20年度の158人を大幅に上回った。うち死者は北海道や岩手などで計6人に上った。大臣や知事の許可に基づく捕殺数はヒグマ約1400頭、ツキノワグマ約7600頭と、統計の残る中でいずれも過去最多だ。