「働けるまで生活保護を」重病のガーナ人男性訴え 控訴審初弁論
外国籍であることを理由に千葉市が生活保護申請を却下したのは違法だとして、同市に住むガーナ国籍のシアウ・ジョンソン・クワクさん(33)が生活保護の開始を求めた訴訟の控訴審の第1回口頭弁論が11日、東京高裁(松井英隆裁判長)であり、即日結審した。原告側は「生命の危険に脅かされる外国人を行政が放置するならそれを正すのが司法の責任だ」と訴えた。
ジョンソンさんは肺炎で入院中のため代理人弁護士が陳述書を代読。「持病により2日に1回の透析を3回連続でできないと死んでしまうが、ガーナに透析が受けられる病院はほとんどない。自分で働けるようになるまでの間、生活保護を認めてほしい」と語った。
被告の千葉市側は「生活保護法が保障対象とする『国民』は、日本国籍を有する者を意味することは明らかだ」と主張した。