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コロナ禍で被害が激減
「対馬市は2023年の推定値を発表していますが、韓国人観光客は約11・9万人で往事とは比べものになりません。今、京都や富士山の周辺など、外国人観光客に人気の観光地はオーバーツーリズムが発生しており、テレビのワイドショーは連日のように取り上げています。一方の対馬では、2018年を上回る大量の韓国人観光客が押し寄せ、島内がパンクしているという状況ではありません。にもかかわらず、マナーの悪い韓国人観光客が非常に目立っているというわけです」(同・記者)
改めて和多都美神社に取材を依頼して“被害状況”を訊くと、事実を明るみにしたテレビ長崎でも、かなり控え目なトーンで報じたことが分かった。
「そもそもコロナ前に韓国人観光客が大挙して押しかけてきた時からひどかったのです。神社に落書きはするわゴミは平気で捨てるわという状況で、困り果てて市役所に相談しました。その結果、『韓国人観光客の団体客は和多都美神社に立ち寄らない』という対応策を決めてもらったのです。しばらくして新型コロナの影響で韓国人観光客が激減すると、あっという間に被害がなくなりました」(和多都美神社)
■神社職員が暴力被害
コロナ禍が沈静化し、再び韓国人観光客が対馬を訪れるようになった。「団体の韓国人観光客は禁止」のルールは守られていたが、今度はマナーの悪い個人観光客が神社を荒らすようになってしまった。
「理解し難いのは、韓国人観光客がお参りをしない点です。同じ外国人観光客でも台湾の方々はお参りをして、御朱印も頼まれます。日本人の観光客と全く同じ行動です。数は少ないですが、欧米人の観光客もお参りはされます。ところが韓国人観光客はお参りをしません。ビールやおつまみ、食事などを持ち込み、境内のあちこちで飲食してはゴミを捨てます。禁煙が定められていてもタバコを吸い、吸い殻を捨てるだけでなく、境内で排泄した韓国人観光客もいました。小さいほうだけでなく、大きいほうも確認しています」(和多都美神社)
さらに神社の職員が韓国人観光客のマナー違反を注意すると、暴力を振るわれたという。
「もちろん警察を呼びました。私どもとしては徹底した捜査と、逮捕や書類送検を希望していました。ところが暴力を振るった観光客が韓国に戻る日が迫っているということで、警察の意向もあって示談ということになりました。私どもは示談だけは応じたくなかったので、今でも残念な思いです。いずれにしても暴力行為を看過するわけにはいきませんので、韓国人観光客の立ち入り禁止を掲示しました。さらに市内にある別の神社でも、同じように韓国人観光客の立ち入りを禁止したと聞いています。ただ、それでも掲示を無視して入ってくる韓国人観光客はいます」(和多都美神社)
■刑法に抵触する可能性も
韓国人観光客の問題に詳しい大学教授はネット上で、韓国人観光客のマナーの悪さは以前から問題視されてきたとし、特に中高年の団体観光客の迷惑行為が目立つと指摘した。だが和多都美神社は取材に対し「韓国人観光客は若い人でもマナーはひどいです」と言う。
とにかく神社を訪れながら、お参りもしないというのだ。何のために訪れているのか理解できない。韓国の観光案内は和多都美神社をどのように紹介しているのかという疑問も浮かぶ。神社側は「ここまでされる理由が分からないので、韓国における反日教育の影響なのかな、と考えることもあります」と言う。
ちなみに日本の刑法は「礼拝所及び墳墓に関する罪」を定めており、神祠、仏堂、墓所その他の礼拝所に対し、公然と不敬な行為を行うと、6カ月以下の懲役、もしくは禁錮、または10万円以下の罰金が科せられる。
対馬市役所に対応策を訊くと、「韓国と対馬を結ぶフェリーの中で、マナーアップを呼びかける動画を放映したりするなど、様々な施策を講じています」との答えが返ってきた。