しかし、万博会場である人工島・夢洲(ゆめしま)のあちこちでメタンガスが噴出、交通アクセスが限定的で大混雑も予想され、熱中症の心配もあることから、参加を見合わせる学校が続出している。
府が、府内の学校に参加の意向調査をしたところ、選択肢には「希望」か「未定・検討中」の2つしかないことが判明。しかも「未定・検討中」を選択すると、《個別事務局よりご連絡いたします》と記述されていた。
このことを指摘した交野市の山本景市長は、「調査が踏み絵になっている。手法が強権的だ」と批判。6月4日には、万博ポスターを市内の公共施設から撤去している。
反旗を翻したのは、山本市長だけではない。大阪維新の公認で5回めの当選をした東大阪市の野田義和市長も、6日の記者会見で「こういう調査では○×△(の3択)が必要なのに、○と△(の2択)だけなのは問題だ」と指摘。
さらに、大阪府教育庁が各学校に直接アンケートの回答を求めたことについても、「各市町村を通してやるべき。ルール違反ではないか」と苦言を呈した。同じ維新という、いわば
“身内” からの批判となる。
「こうした動きに対し、吉村知事は『(アンケートは)強引であったり、踏み絵のようなものではない』と反論していますが、どうにも旗色は悪いようです。
5日には、府の教職員組合3団体も、ガス爆発などを念頭に、生徒の安全が確保されないとして、学校単位での招待の中止を求める要望書を提出しました。
吉村知事は、この要望書にも『教職員組合が全部やめろっていうのもちょっと違うんじゃないですか』と不快感をあらわにしています。学校関係者から総攻撃にあい、いまや火だるま状態です」(週刊誌記者)
山本市長は6日、自身のXに知事の会見報道を引用しながら《まさに、踏み絵であり、強権的であり、万博のための全体主義です。万博のテーマの「未来社会」とはこの程度なのか。》と追撃している。
実業家のひろゆき氏は、6日、自身のXに《大阪万博は大人気なんだから、無理して行きたくない子供たちを招待する必要ないですよね?》と皮肉まじりにつづっている。無料招待をめぐるドタバタはまだまだ終わりそうにない。