町教委によると、保護者からの質問が相次ぎ、説明会は約3時間に及んだ。保護者から「子供のことを考えてほしい」などという発言があり、医師は最終的に謝罪したという。医師は「この項目について保護者に説明していなかった。プロセスに手抜かりがあった」と述べた。
健診はパーティションを設けて児童1人ずつ実施。養護教諭が立ち会い、女子児童については女性職員が補助に当たった。
低学年から順に実施したが、下着を引っ張って視診する内容は昨年度はなかったため、養護教諭が複数学年の健診が終わった時点で医師に確認。終了後、改めて下腹部の視診の目的を尋ねたところ、医師は「思春期早発症に関わる内容」という趣旨の回答をしたという。養護教諭は校長に状況を報告した。別の職員から「健診後に泣いている児童がいた」という報告があったほか、触診を受けたと訴える児童も数人いたという。校長は4日夕に町教委に報告した。
校長は、健診が始まる前に児童のプライバシーや心情に配慮するよう医師に依頼していたが、内容については簡単に確認するのみだったという。
町教委は、触診の有無について調査するかどうかは「持ち帰って精査し、県教委とも相談して対応を考えたい」とした。【日向梓】