岸田総理大臣は、31日午前、国会内で日本維新の会の馬場代表と会談しました。
会談で両氏は、自民党と維新の会との間で、政治資金規正の透明性の向上に取り組むことを確認し、合意文書を交わしました。
具体的には、政治資金規正法の改正に向けて、維新の会の求めに応じて、
▽党から支給される「政策活動費」について、年間の使用額の上限を設定し、10年後に領収書や明細書などとともに使用状況を公開するほか、
▽議員自身が代表を務める政治団体に寄付を行った場合は、税制優遇措置を受けることを禁止するとしています。
また、
▽国会議員に支給されている旧「文書通信交通滞在費」、今の「調査研究広報滞在費」について、衆参両院の議長のもとに設置される協議の場で議論し、使いみちの公開と残金の返納を義務づける立法措置を講ずるとしています。
維新 馬場代表「自民修正案が提出されれば基本的には賛成」
日本維新の会の馬場代表は記者会見で「きのうになって、自民党側から旧『文書通信交通滞在費』、現在の『調査研究広報滞在費』の使いみちの公開と、政策活動費の改革については、すべて丸のみをするので、特別委員会での協力をお願いしたいという申し出があった。この2点について、わが党の考え方が通ったので岸田総理大臣と合意をした。1歩でも2歩でも、改革を進めていくのが日本維新の会の考え方だ。自民党の修正案が提出されれば、基本的には賛成だ」と述べました。
その上で「岸田総理大臣からは『いろんないい提案をいただいた。よりよい政治にしていきたい』という趣旨の発言があった」と明らかにしました。
一方で「企業・団体献金の廃止などは無回答の状況で、引き続き、あらゆる場面で指摘していく。 今回、協力するからといって『未来永劫やってもらえる』という考え方は自民党にとって大きな勘違いにつながり、傲慢な政治を行うことになる」と述べました。
さらに、一連の自民党の対応について「ガバナンスが効いてない。毎度トップが動かなければ物事が展開しないのは、組織として体をなしていないことの裏返しで自民党は非常に危ない状況にある」と指摘しました。