読売新聞は2日付で、「照射問題」と関連し、「韓日交渉の最終局面で争点に浮上したのが日本の自衛艦旗(旭日旗)の扱いだった」とし、「日本側が自衛艦旗の掲揚に問題がないことを確認するよう韓国側に求めたが、韓国側は(哨戒機問題の)合意の見送りも辞さないとして態度を硬化させ、最終的に日本側が合意には盛り込まないことで譲歩した」と報じた。
日本政府が韓国の強い反発を予想しながらも「旭日旗の掲揚」に合意するよう尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権に求めたのは、最近の韓日関係の変化を反映している。日本政府の悩みの種だった強制動員被害者賠償などの争点に対し、韓国世論の反対にもかかわらず尹大統領が一方的に譲歩する姿を見せたこと受け、これを機に長年の課題を解決するという構えだ。
韓日軍事協力の拡大を名目に掲げた尹錫悦政権が、前任の文在寅(ムン・ジェイン)政権とは異なり韓国で旭日旗掲揚を許可したことも影響を及ぼした。昨年5月、韓国で開かれた多国間海上阻止訓練「Eastern Endeavor(イースタン・エンデバー)23」に参加するため、日本の海上自衛隊護衛艦が旭日旗を掲揚して釜山(プサン)港に入港した。読売新聞は昨年5月のこの事例を取り上げ、「尹政権は自衛艦旗の掲揚を認めており、『自衛艦旗は支障となっていないとの評価だ』(木原防衛相)と整理した」と強調した。
これに先立ち、文在寅政権時代の2018年10月には、韓国政府が済州(チェジュ)国際観艦式に参加を予定していた日本の海上自衛隊艦艇に旭日旗の掲揚の自制を要請したことで、日本側が強く反発し、参加見送りを通知したこともあった。韓国側は旭日旗を「戦犯旗」、「日本帝国主義侵略の象徴」と捉え、使用を控えるように求めているが、日本側は自国の象徴という立場を貫いている。1998年の金大中(キム・デジュン)政権時代と2008年の李明博(イ・ミョンバク)政権時代も、非常に例外的に海上自衛隊艦艇が韓国海軍主催の国際観艦式に旭日旗を掲揚して出席したことはある。
旭日旗は日本政府が1870年5月、陸軍旗に定めた。横134.2センチ、縦152.5センチの四角の中に太陽を象徴する赤い丸の「日の丸」を中心に周辺に16本の光線を放っている姿だ(十六条旭日旗)。1899年に海軍の軍艦旗としても採択された旭日旗は、陸軍と違い、日の丸の形が左に少し傾いている。その後、日本政府は1954年に自衛隊を作り、自衛隊法施行令を通じて旧日本海軍の軍艦旗を自衛艦旗として採択した。自衛隊法により、自衛隊の船舶は自衛艦旗を日の丸とともに掲揚しなければならない。日本の海上自衛隊艦艇が旭日旗を掲げる理由でもある。