今回のメキシコ大統領選挙は、同じ日に議会の選挙と8つの州の知事選挙、それに首都メキシコシティーの市長選挙をはじめ1800を超える自治体の首長選挙などが一斉に行われます。
こうした中、国内では選挙に立候補する人に対する暴力が相次いで起きました。
選挙活動が認められている最終日の5月29日にも、南部ゲレロ州の選挙集会で候補者の男性が拳銃で撃たれ、死亡しています。
地元メディアはこれまでに、候補者と立候補予定者だけであわせて30人以上が殺害され、親族や選挙関係者も含めると200人以上が殺害されたと報じています。
このメディアは専門家の話として、殺人事件の数だけ、犯罪集団と取り引きをした候補者がいることを示していて、当局がこうした事態を黙認し続ければ、国の広い範囲が麻薬組織の支配下に置かれることになると指摘しています。