読売新聞
川で溺れていた小学3年生の男児(8)を救出したとして、富山県警射水署は射水市の専門学校生の男性(18)に感謝状を贈った。
5月13日午後5時頃、男性は富山市内の専門学校からの帰宅途中、小杉駅の南約300メートルの 下条げじょう 川の真ん中を男児が溺れながら流されているのを発見した。近くで遊んでいて誤って転落したらしい。
「誰も助けに行かないし、苦しそうな男の子を何とか助けたかった」
川幅は約30メートル。そばの橋には通行人がいたが、なすすべもなく立ち尽くしていた。雨上がりで周辺の当時の気温は15度と肌寒い日だった。しかし、迷っている暇はない。服を脱ぎ捨て川に飛び込んだ。
川底は深く足が届かず焦った。なんとか男児に泳ぎ着き、いったん体をつかんだものの、流れにのまれて、また引き離された。2人は流されながら無我夢中で岸を目指した。運良く男性が川の真ん中に足がつく場所を発見、そこで男児を確保した。
胸まで水につかったまま、冷たさに耐えながら男児を抱きかかえ、通行人が呼んでくれた消防隊の救助を待った。