ハフポスト日本版
アメリカ・サウスダコタ州で、親戚の集まりで熊肉を食べた人らが、脳などの臓器に侵入する寄生虫に集団感染した。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が5月23日に発表した。
CDCによると、集団感染は2022年7月に発生し、野生の熊の肉を食べた6人が旋毛虫症(トリヒナ症)と診断された。
熊肉は、集まりに参加した一人がカナダで狩猟をして手に入れたもので、野菜と一緒に焼いて提供された。しかし肉そのものの色が黒かったため焼き加減がわかりにくく、完全に火が通っていない状態で食べたという。
十分に調理されていないことに気づいた後に再び加熱したものの、この肉を食べたミネソタ州の29歳の人物が発熱や激しい筋肉の痛み、目の周りの腫れ、血液の異常で入院した。
この人物は、17日間で4回治療を受けて、2回入院。2度目の入院で熊肉を食べたことがわかり、寄生虫の治療を受けて、抗体検査で感染が確認されたという。
症状を訴えた6人のうち、3人が腹痛、筋肉痛、発熱、下痢、目の周りの腫れで入院。肉で二次汚染されたと思われる野菜のみを食べた2名にも感染の兆候が見られたものの、抗体検査では感染を確認できなかったという。
集まりに熊肉を持ちこんだ人物は、狩猟ガイドに「冷凍すれば寄生虫が死滅する」と言われて、45日間冷凍した後に調理したという。