あわせて読みたい
全仏OP男子シングルス 錦織は2回戦を途中棄権 右肩痛が再発「大きな離脱にならないことを願う」
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2024/05/31/kiji/20240531s00028000161000c.html
[ 2024年5月31日 03:56 ]
テニス全仏オープン第5日 ( 2024年5月30日 パリ・ローランギャロス )
男子シングルス2回戦で世界ランキング350位の錦織圭(34=ユニクロ)は世界15位のベン・シェルトン(21=アメリカ)と対戦し、6―7、4―6となった第2セット終了後に棄権した。
3月のマイアミ・オープンで負傷し、試合前から違和感を覚えていた右肩痛が再発。試合後の会見で「2セット目の中盤ぐらいから痛みが出た。2―0ならやっていたが、0―2で3セット取らないといけないと考えた時に、さらに悪くしてしまうという判断で止めました。大きな離脱にならないことを願うのみです」と語った。
29日午前に試合が始まり、5―5の第10ゲーム終了後に雨で中断。約30時間の中断を挟み、30日午後に再開した二日がかりの長期戦は途中棄権という形で幕を閉じた。
第1セットは互いに全てのサービスゲームをキープし、タイブレークに突入。錦織は5―2とリードしながら逆転で落とした。第2セットは第1、3ゲームでブレークを許して追う展開。第8ゲームで初めてブレークに成功したが、及ばなかった。第2セット終了後に、雨のため、この試合2度目の中断。そのタイミングで棄権を決断した錦織は「休みでアドレナリンが切れて痛みが出始めた」と振り返った。
パワーに技術で対抗し、収穫も得た。この試合の最速サーブは錦織の172キロに対し、相手は227キロ。第1サーブの平均速度は50キロ近い差があった。錦織は9本のサービスエースを浴びながらも、5本以上のラリーに持ち込んだ得点では26―18と大きくリード。正確なストローク、駆け引きのうまさは健在だった。
今大会が3月のマイアミオープン以来の復帰戦。肩に違和感が残っていたため、出場を決めたのは開幕3日前だった。4大大会出場は21年全米オープン以来3季ぶり。26日の1回戦では5セットにもつれる4時間22分の激闘を制した。代償は大きく全身が激しい筋肉痛に襲われた。1回戦から4日後のこの日も体は重く「このサーブと、この動きでもここまでプレーできたのは唯一のポジティブな点」と語った。
今後のツアー出場は患部の状態次第だが「なるべく芝もハレからは出たい。2、3日休んでどうなるか」と6月17日開幕のテラ・ウォルトマン・オープン(ドイツ・ハレ)に意欲を見せた。「試合数は前みたいに多くは出られないが、普通の流れで試合に出られるように。まずはそこに戻りたい」。ケガと戦いながら完全復活の道を探っていく。