あわせて読みたい
全仏OP女子シングルス 大坂なおみ、世界ランク1位で2連覇中の女王シフィオンテクに勝利目前で逆転許し2回戦敗退
現地5月29日、「全仏オープン」女子シングルス2回戦が行われ、大坂なおみ(フリー/世界ランク134位)は、今大会を3度制しているディフェンディングチャンピオンの第1シード、イガ・シフィオンテク(ポーランド/同1位)と対戦。6-7(1)、6-1、5-7と女王をあと一歩まで追い込んだが、5年ぶりの3回戦進出とはならなかった。
今年1月にコートに戻ってきた26歳の大坂は、実戦を重ねて苦手とするクレーコート・シーズンを迎えた。ここまで3大会をこなし、トップ20の選手らからも勝利を挙げている。
2016、2018、2019年の3回戦が最高成績となっている全仏オープンは2年ぶり7度目。初戦では初対決となるブロンゼッティが相手となり、6-1、4-6、7-5のフルセットで下し、3年ぶりに全仏オープンで勝利を挙げた。
2回戦で対するは、女王・シフィオンテク。全仏オープンを2020年に初優勝し、2022年から2連覇中。前哨戦のWTA1000マドリード、ローマを制して今大会を迎えた。
現世界No.1と元世界No.1の戦いを前に、シフィオンテクは「簡単にはいかないと思う。戦術的な準備が必要」と警戒し、大坂も「自分を低く見て試合をすることはない」と自信を持って女王に向かっていきたいと語る。
試合は、序盤から激しいラリー戦が繰り広げられる。第1、第2ゲームでは互いにチャンスを生かせなかったものの、第3ゲームでシフィオンテクの厳しいリターンでラリーの主導権を握られると、大坂はラブゲームでブレークを許してしまう。
女王に引き離されまいと食らいつく大坂は、第8ゲームでシフィオンテクにミスが続いてチャンスを握ると、ブレークバックに成功。勢いに乗りたいところだったが、それはシフィオンテクがさせてくれなかった。5-4の第10ゲームでは手にしたセットポイントではシフィオンテクが冷静に対処し、先にミスをさせられてしまう。チャンスを生かせず、そのまま突入したタイブレークでは4連続ポイントを許すなど、1時間6分の末に6-7(1)でセットを失った。
続く第2セットもハイレベルなラリー戦が続く中、大坂は強いショットをテンポ良くコートに収めて第1ゲームでブレーク。流れを掴んで4ゲームを連取すると、第7ゲームも破って6-1。サービスゲームで落としたポイントは、わずか1ポイントと完璧なセットを大坂は見せた。
両者トイレットブレークを挟んで勝負の最終セット、大坂はいきなりピンチを迎えたものの、プレッシャーに負けずに積極的な攻撃で3本のブレークポイントをセーブ。息詰まる攻防が続く中、大坂が一段とギアを上げてストロークでシフィオンテクを押し込むと第2ゲームでブレークに成功する。直後の第3ゲームでは0-40から計5本のブレークポイントを守り抜くと、焦りからかシフィオンテクのミスも早い。
その後もプレーの質が下がることなくリードを守り抜く大坂だが、第9ゲームではマッチポイントを握りながらも、硬さが出てあと1本が遠い。シフィオンテクに土壇場でブレークを許すと流れを失い、第11ゲームも落として5-7。大坂は勝利目前から一転、悔しい2回戦敗退となった。
接戦をものにしたシフィオンテクは、3回戦でマリー・ボウズコワ(チェコ/同42位)とヤナ・フェット(クロアチア/同135位)の勝者と対戦する。