多くのファンがショックを受けている。
5月22日『文春オンライン』は、声優・古谷徹と、37歳年下女性・A子さんとの不倫を報じた。
「記事によると、A子さんは『名探偵コナン』の安室透役をきっかけに古谷氏のファンになり、事務所にファンレターを送ったそうです。2019年の元旦に古谷氏からA子さんにメッセージが届き、不倫関係に発展。2021年にはA子さんを妊娠させたうえで中絶を迫るなど、古谷氏の身勝手な振る舞いが明かされました。古谷氏は同誌の取材に応じたうえで、不倫関係を認めて謝罪しています」(芸能記者)
『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイ役をはじめ、数多の人気キャラクターを演じてきた古谷。目を背けたくなるような大御所の醜聞だが、
「正直、驚きはないですよ。声優界での不倫は本当に多いですからね」
と語るのは、声優業界関係者だ。確かにこれまでも、一流声優の不倫が、たびたび報じられてきた。『鬼滅の刃』冨岡義勇役で知られる櫻井孝宏は、2022年に既婚者であることを隠し、自身がパーソナリティを務めていたラジオ番組の放送作家と、10年以上交際を続けていたと報じられているし、2021年にはLiSAの夫で人気声優の鈴木達央も不倫を報じられている。
「報じられているのは、まさに氷山の一角なんです。不倫だけならまだしも、セクハラも多いですよ。これまで表沙汰にならないまでも、似たような話はよく噂されていました。
すでに亡くなられましたが、かつて国民的アニメに出演していた大御所男性声優は、女性声優への “お触り” や卑猥な発言など常習的なセクハラ行為で有名で、女性声優の間では、気をつけるよう水面下で注意喚起されていましたね」(声優業界関係者、以下同)
スタッフ間でのトラブルも多いという。
「女性向け音声コンテンツをプロデュースする立場にいた女性制作スタッフが、当時若手だった、今では超売れっ子の男性声優をプライベートで自宅に誘うといったセクハラ話もあります。これに関しては、声優事務所より制作会社に大クレームが入ったようです」
このような事態が起こる背景として、メディア業界に詳しいリスクコンサルタント井ノ口樹(いのくちたつき)氏は、声優業界には閉鎖的な体質があると指摘する。
「今でこそ華やかなイメージのある声優業界ですが、トップクラスの声優でも、実際にはオーディション会場やレコーディングスタジオと自宅との直行直帰が日常であり、フラストレーションがたまりやすい環境です。
それでも異性のファンからちやほやされる機会は多いので、自分に恋愛感情があると勘違いした役者が好き勝手にファンに手を出してしまうケースが多いです。
また、いわゆる昔の映画業界のように、演技指導などを名目に、若い女性声優がプライベートで呼び出されそうになるケースもありますね」
だが、こうした行為に、弱い立場の人間が声をあげるのは非常に難しいという。
「ベテランの大御所声優や作品のキャスティング権を持つ人間は、絶対的な発言力や影響力を持っており、彼らの行きすぎた行為を拒んだり問題視できる雰囲気はありません。結果、さまざまなハラスメントが飛び交う一昔前の日本社会の問題点をそのまま引きずっているのです。
そもそも狭い業界なので、“悪い噂話” はすぐに広まりますが、コンプライアンスを重視し、声優本人やスタッフを守れるような体制作りが不十分なんですよ。業界全体としてこういった閉鎖的な環境を改善し、価値観をアップデートすることが必要ではないでしょうか」(井ノ口氏)
夢のある業界であってほしいが……。