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元日本代表主将・長谷部誠 引退会見 「やり切った」現役生活 今後は「Eフランクフルトで指導者に」
冒頭、「皆さんこんにちは。非常に懐かしい顔ぶれで、これだけの多くのメディアの方が多くいることを感謝しております」とした上で「僕の22年、23年間のキャリアが終わった今、どう感じているか率直にお話したい」と切り出した。
自身の現役生活を振り返り「体が今すぐにでもボール蹴りたい。体がうずいている」と意欲も見せたが「後悔はしていない」とした上で「大きな満足とともにキャリアを終えられた」と明かした。「なぜ後悔がないか」という理由については、一つ目に「自分で引退の時期を決められた」ことを明かした。続けて「一人のサッカー選手として客観視しているようにしていて」といい、「たくさん点を取るわけではない」と自己分析した上で「これ以上のキャリアを詰めないのではないか」と考え「自分自身もやり切ったのではないか」ともう一つの理由を明かした。
また支えてくれた妻でモデルの佐藤ありさへの感謝も口にした。「妻に関してはとても大きな負担をかけた」とし「大好きな仕事を犠牲にさせてしまった」と告白。そして今後は「彼女の夢というか好きなことをサポートできれば」とし「家族との時間を大切にしていきたい」と打ち明けた。
また今後の展望については、まず数カ月間休暇を取り、「これからはEフランクフルトで指導者に」と目標を語った。「U-21コーチをメインに色んなカテゴリーを見ながら」とした上で「目指すところはトップチーム」とビジョンを明かした。
18日には、ドイツ1部リーグは最終節が行われ、長谷部誠は現役最終戦となったライプチヒ戦で終了間際に出場。その時間はわずか3分。ボールに触れる機会もなかったが、ホームの大観衆5万7500人から温かい拍手を送られ、長谷部は「お別れの雰囲気をつくってくれてありがたかった」と感謝していた。
40歳121日での出場はリーグ史上年長9位、384試合出場は外国人ではポーランド代表FWレバンドフスキと並んで同歴代2位。「誇りに思えるのは最後まで自分のやるべきことをやってきた」と4月の引退表明後も変わらず調整を続けた。「実感がない。明日も練習があるくらいの気分」と振り返ったが、試合後のピッチでは駆け寄ってきた子供2人を抱きしめ、涙を浮かべた。「さすがに感極まった。家族はとても大きな存在だったので…」。22年に及んだプロ生活に区切りをつけ、この時ばかりは父親の顔を見せていた。
◇長谷部 誠(はせべ・まこと)1984年(昭59)1月18日生まれ、静岡県藤枝市出身の40歳。藤枝東から02年に浦和に加入。08年以降はドイツに主戦場を移し、08~09年にウォルフスブルクの初優勝に貢献。ニュルンベルクを経て14年からEフランクフルト。06年にデビューした日本代表では国際Aマッチ通算114試合2得点。主将として81試合出場は歴代最多。W杯は10年、14年、18年と3度出場。1メートル80、72キロ。利き足は右。妻はモデルの佐藤ありさ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5881bdf2303090a2ba21426e2e058b10011b3791