【朝日新聞/社説】コロナ病床確保 国が課題克服の道筋を

【朝日新聞/社説】コロナ病床確保 国が課題克服の道筋を

【朝日新聞/社説】コロナ病床確保 国が課題克服の道筋を

1: 右大臣・大ちゃん之弼  2021/08/21(土) 05:48:23.33 ID:CAP_USER
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 コロナの新規感染者や重症者数が連日最多を更新し、病床不足が大きな問題になっている。

 患者に酸素を投与する酸素ステーションや、重症化を防ぐ抗体カクテル療法を行える施設をつくる意義は大きい。だがいずれも本来なら入院して行う措置だ。さらに深刻な症状の患者を救うには、人工呼吸器などを備えた病床を増やす必要がある。あわせて効率よく運用するために、回復した患者を療養させる受け皿の充実も欠かせない。国はその先頭に立つべきだ。

 公表されている全国の病床数は、春先よりも2割程度増えた。それでも現在の感染爆発は厚生労働省の想定をはるかに上回る。見通しが甘かったとの批判は免れない。

 中でも心配されるのは、やはり重症者用の病床だ。東京都ではその使用率が7割に達した。感染拡大が多少抑えられても、今月下旬には満床となり、その状態が10月上旬まで続くという専門家の試算もある。

 都道府県には医療機関に「必要な措置」の協力を要請・勧告する権限があり、応じなかった場合はその旨を公表できる。菅首相は17日の会見で「こうした規定があまり使われていない」と述べ、運用強化を示唆した。

 地域住民のために進んで協力するのが医療機関の社会的な責務であり、この緊迫した状況下でも我関せずでいるのは医の倫理にもとる。さりとて、病院名の公表といった強権的な手法が奏功するとは考えにくい。

 さらなる病床確保のために、どんな施策を講ずればいいか。各地域の事情に応じて自治体が工夫するのはもちろん、国が課題を整理し、克服への道筋をつけなければならない。

 たとえば重症患者を受け入れている病院の収容能力をさらに増やそうと思えば、その病院が担っている一般医療に影響が及ぶ。代わりうる病院を手配し、負担を分かち合う。それを制度化して運用できるようにしなければ円滑に回らない。

 病床に空きがあっても、支える看護師や医師がいないとの声も絶えない。この問題を解消しなければ、臨時の医療施設をつくったところで機能しない。どうすれば限られた医療従事者を融通して適切に配置できるか。どんな処遇が必要か。総合的に考え、手当てするには、国の関与が不可欠だ。

 政府分科会は、コロナ対応に関わってこなかった医療従事者や医療機関に対し、「それぞれの果たすべき役割を認識の上で対策に携わること」を求めた。

 その際に行政がとるべき支援策や法令改正の要否などについて、早急に議論を始め、実行に移すよう政府・国会に求める。

朝日新聞 2021年8月21日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15016710.html?iref=pc_rensai_long_16_article


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