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【流出】今度は140万円の高級ブドウ「ルビーロマン」が標的に…また韓国にパクられた日本ブランド
2021年7月、石川県金沢市の中央卸売市場で行われた初セリで、1房140万円という驚きの値がついたブドウがある。その名は「ルビーロマン」。
宝石を彷彿とさせる鮮やかな赤色の実はピンポン玉サイズで、糖度は18度以上と濃厚な甘さ。開発に14年もの歳月を要した超高級ブドウだ。年々更新される初セリの最高額は、開発者や生産者の努力に報いるものだろう。
そんな喜ばしいニュースからわずか2週間後、韓国メディアが驚きのニュースを報じた。
石川県でしか栽培されていないはずのルビーロマンが韓国で栽培され、販売されるというのだ。県や生産者が細心の注意を払い、管理を徹底してきたはずのブドウが、どうやって韓国に流出し、栽培されているのか。私たち取材班は、生産農家と苗木の販売業者を直撃し、その実態に迫った。
開発した石川県も初耳!販売が開始された韓国産ルビーロマン
「シャインマスカットに取って代わる…一房8万ウォンの特級ブドウ」
これは先月末、韓国の大手経済紙に掲載された記事の見出しだ。
記事ではルビーロマンを石川県産の日本最高級ブドウと紹介し、今年初めて韓国の生産者の手によって国内産品種として栽培され、8月から初めて販売が始まると伝えている。
ルビーロマンを開発し、日本で品種登録している石川県に記事について伝えると「韓国の農家とは何の契約も結んでおらず、現在は苗の持ち出しも禁止されている。韓国での品種登録はしていない」としたうえで「韓国で栽培されているという話は初耳だ」と驚きを隠せない様子だった。
そもそも、ブドウなど農産物の海外での品種登録は、国内での登録から6年以内に行うよう定められている。期間を過ぎてしまえば、海外で品種登録は出来なくなり、勝手に栽培されても使用料を受け取る事はできない。
シャインマスカットの流出が典型的だ。品種登録を期間内に海外で行わなかったため、韓国や中国で無断栽培され、第三国に輸出されている。韓国農林畜産商品部によると、2020年の韓国のブドウの輸出額は歴代最高の約3100万ドルで、全体の88.7%をシャインマスカットが占めているという。私は韓国で暮らして1年半だが、赴任当初スーパーなどでシャインマスカットが1房1万ウォン程度(約1000円)で売られているのには驚いた。味も悪くない。
日本政府は2021年4月に「種苗法」を改正し、ブランド農作物の種や苗木の海外持ち出しを禁止したことで、一応の歯止めはかかった。ルビーロマンも、法改正により持ち出しが禁じられていた品種に入っている。しかし、施行前に流出し、海外で品種登録がなされていないものについては、泣き寝入りするしかないのが現状だ。
(略)
ヤフーニュース(FNN)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fffa3faac8360d7e190a5154aba2302058a0c7d