アフガニスタン州都、タリバン侵攻で陥落

【テヘラン＝水野翔太】米紙ニューヨーク・タイムズ（電子版）などは６日、アフガニスタン南西部ニムロズ州の州都ザランジが、旧支配勢力タリバンの侵攻を受けて陥落したと一斉に報じた。州都の陥落は、アフガン駐留米軍の撤収が表明された４月以降で初めて。政府側には大きな打撃だ。

　タリバン報道官は６日、ツイッターに「ニムロズ州を解放した」と投稿した。政府側に捕らえられていた戦闘員らを奪い返したとみられ、ＳＮＳでは、街を武装勢力が歩き回る動画が拡散している。

　タイムズ紙によると、地元当局はアフガン政府軍に応援部隊の派遣を求めていたが、支援を受けられず、行政職員や警察は陥落前にほぼ退避したという。

　ロイター通信によると、タリバンはこれまで、米軍を刺激しないよう、都市への侵攻は避けていたが、最近になって攻撃目標を農村などから都市に切り替えたという。

読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210807-OYT1T50233/