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【米国連大使】韓国は豊かだが北では武器開発に飢えて死ぬ
米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は17日、食糧安全保障関連の動きとしてソウル・上道(サンド)駅にある「メトロファーム」を訪問し、同行した中央日報記者にこのように話した。大使はまた、「北朝鮮政権はロシアに武器を売って稼いだ金で住民たちを満腹にさせるどころかまた別の大量破壊兵器を作っている」と指摘した。
◇「韓国型スマートファーム、食糧危機に機会」
トーマスグリーンフィールド大使はこの日、作物栽培が実際に行われる空間でバターヘッドレタスとバジルを直接収穫した。メトロファームはスマートファーム企業のファームメイトがソウル交通公社と組んでソウルの地下鉄駅5駅で運営する都心の中の垂直農場だ。作物栽培だけでなく体験・教育活動もできる。
大使はスマートファームで収穫したイチゴを在韓米国大使館職員にも勧めながら談笑を交わした。また「こうした方式の作物栽培がされていると聞いたが直接経験したのは初めて。気候危機により深刻な食糧難に陥っているアフリカやウクライナ戦争で苦しむ世界に新たな道を開いてくれるだろう」と話した。
これは14日から始まったトーマスグリーンフィールド大使の4日間の訪韓期間中最後の日程だった。韓国メディアのうち中央日報が唯一現場を取材した。2021年1月に赴任した大使が訪韓したのは初めてで、米国の国連大使の訪韓は約8年ぶりだ。
大使が最後の訪韓日程でスマートファームを選んだのは、普段から食糧安全保障に格別の関心を見せてきたことと無関係ではない。トーマスグリーンフィールド大使は国連安全保障理で議長国を担当するたびに食糧安全保障を主要アジェンダとして強調してきた。昨年12月にはアフリカのナミビアを訪れ、「食糧安全保障は国家安全保障。私の父は人生の最も重要な目標は子どもが空腹の眠りにつかないようにすることだと話していた」と回顧したりもした。
◇「両親餓死した脱北者とも会った」
メトロファームを視察したトーマスグリーンフィールド大使はずっと「驚くほどだ。すごい」としながら和気あいあいとした雰囲気を演出したが、彼女が伝えた食糧安全保障関連のメッセージは重かった。南と北の全く違う食糧安全保障状況にもっと大きな問題意識を感じたようだった。
彼女は前日の懇談会で会った若い脱北者らと交わした話を伝えながら「父親が北朝鮮で飢えて死んだと打ち明けるケースもあった」と話した。続けて「ある脱北女性は牛肉を食べたことがなく、最初は牛肉を食べるのも恐ろしかったという。ジャガイモばかり食べていたのでジャガイモはこれ以上食べたくないという話も聞いた」と伝えた。
その上で「こうした脱北者の声を広く知らしめるべきで、北朝鮮内部で起きていることをもっと外部に表わさなければならない」と話した。また、韓国が今年から2年にわたり国連安全保障理事会非常任理事国として活動することと関連し、「韓米は安保理で食糧安全保障の問題について協力しなければならない」とも強調した。
また「政府が考えることができなかった新しい技術とアイデアを民間が追求できる。ソウルのメトロファームのように官民が協力してこそ食糧危機を打開できる」と話した。
◇「既存の制裁履行がカギ」
一方、トーマスグリーンフィールド大使は先月28日にロシアの拒否権行使により対北朝鮮制裁履行を監視する安保理傘下の対北朝鮮制裁委専門家パネルが消えることになった現実に対しても「国連内外で新しい代替メカニズムを探すだろう」としながら声を高めた。「ロシアが北朝鮮から各種武器を買っている」として両国間の癒着関係を指摘しながらだ。
ただ専門家パネルの不在の中で制裁違反行為に対する処罰水準を高めなければならないのではないかという指摘には「すでに強力な制裁が存在しているためこれをしっかりと履行することが重要だ」と慎重な立場を見せた。その上で「特に中国とロシアがこれを順守するようにしなければならない」と強調した。
◇「中ロ、代替メカニズムに協力しないだろう」
トーマスグリーンフィールド大使はこの日午前、ソウルのアメリカンディプロマシーハウスで開催した内外信記者会見でも専門家パネルに代わるメカニズムと関連して「中国とロシアが協力したり同意したりしないだろう」と指摘した。
以下全文はソース先で
中央日報日本語版 2024.04.17 17:24
https://japanese.joins.com/JArticle/317564