前売り入場券は、2023年11月末、開幕500日前に合わせて販売開始。だが、万博協会が12日に公表したところでは、10日時点の販売枚数はおよそ130万枚。企業購入分700万枚はめどがついたとしているが、これを除けば、販売目標2300万枚の6%以下となっている。
「無理もありません。万博の会場整備費は誘致当時の1250億円から2度上振れし、当初比1.9倍となる2350億円に高騰。万博の運営費も809億円と見積もっていたものの、1.4倍となる1160億円に上昇。能登半島地震もあり、万博開催に批判的な声が多くあがっています。
さらに、朝日新聞が4月13日に報じたところでは、参加国・地域が独自に設計・建設する『タイプA』パビリオンが当初予定していた56施設から、48施設に減少。そのうえ16施設の建設事業者がいまだに決まっていません。
万博の “華” となるはずの海外パビリオンの姿が見えないようでは、入場券の売り上げが伸びないのも当然といえるでしょう」(政治担当記者)
万博の運営費用は、主に入場券の売り上げ収入でまかなうため、販売枚数が目標に届かなければ、赤字になる恐れがある。だが、運営費に赤字が出た場合に、誰が穴を埋めるか決まっていない状況だ。
SNSでは、万博の前売り入場券の売り行きが6%と低迷していることを不安視する声が多くあがっている。
《ガチでヤバいな……》
《どんだけ望まれてないねん》
《あのね、万博で見たいモノがないからチケットが売れないのよ。見たいモノがあれば売れるの。簡単な話なの》
同日、大阪府の吉村洋文知事が『ウェークアップ』(日本テレビ系)に生出演。1年後の開幕に「9年前に誘致、構想した段階から携わっていますので、本当に楽しみにしています。もうワクワク、ワクワクしています」と強い期待感を示した。
海外パビリオンの建設は進んでいないものの、吉村知事は木造の「大屋根リング」を絶賛。パビリオンなどが一望できるとして「世界がここに1つに集まっているんだ、というのを多くの人に体感してもらいたい」と説明。
読売テレビの中谷しのぶアナウンサーから「最後に確認ですけど、延期・中止は考えないですか」と念を押されると、吉村知事は「考えてないです。必ず、来年のちょうど今日、やりきります」と言い切った。
だが、吉村知事が万博の延期・中止を考えず、「やりきります」と断言したことに、SNSでは批判的な声が多くあがっている。
《工事中のまま、チケットが売れず、赤字で開催しても国民が不幸です》
《吉村知事は強い指導者風を装いたいのだろうけど、私財ではなく公金投入の万博で「やりきる責任」を負うのは国民。迷惑》
《こんなの令和のインパール作戦 令和の八甲田山遭難事件やで》
1年後、大阪万博はどのような開幕を迎えることになるのだろうか。