21日、関税庁輸出入貿易統計によると、先月のラーメン輸出額は前年同期比31.5%増となる9296万9000ドルを記録した。重量では2万2700トン規模だ。米国輸出額が1984万ドルで最も多く、中国1520万ドル、オランダと日本がそれぞれ600万ドル、550万ドルで後に続いた。
業界では今年年間ラーメン輸出額が10億ドルを超えるとみている。昨年ラーメン輸出額は9億5200ドルで歴代最大だったが、今年1・2月のラーメン輸出額が合計1億7900億ドルで、昨年全体輸出額の18%を2カ月で達成したためだ。昨年は袋麺(120グラム)20億袋分に該当する24万4000トンを世界132カ国に輸出した。韓国関税庁は乗用車5万台以上(2023年中型ガソリン輸出単価1万7725ドル適用換算)を輸出したのと同じ規模だと説明した。
◇辛ラーメンは米国、ブルダック炒め麺はアジア
Kラーメンの海外人気は韓国ラーメン業界1・2位である農心(ノンシム)と三養(サムヤン)食品がリードしている。米国市場を先行獲得したのは農心だ。1994年米国市場に進出した農心は2005年ロサンゼルス(LA)に工場を作って現地でラーメンを作って販売を始めた。農心の昨年のラーメン輸出額は1900億ウォン規模。小さく見えるがこれは現地法人の生産量(約1兆ウォン規模)が多いためだ。農心の昨年全体ラーメンの売上(約2兆5000億ウォン)のうち半分は海外が占めた。
市場調査企業「ユーロモニター(Euromonitor)」によると、農心の米国インスタントラーメン市場シェアは25.2%で、日本の東洋水産(47.7%)に次いで2位だ。3位は日清(17.6%)だった。農心は2017年に日清を抜いた後、現在は1位東洋水産との差を縮めつつある。米国中産層をターゲットとした戦略が奏功したという分析もある。日本のラーメンが食事ではなく間食という位置づけで量が少なく比較的安い一方、辛ラーメンは一食の食事にもでき価格も高くなく中産層の簡便食として人気だという。この日、アマゾン(Amazon)で20袋入りの辛ラーメン袋麺は28ドル(無料配送)で1袋あたり1850ウォン(約210円)だった。農心関係者は「映画『パラサイト 半地下の家族』以降、有名になった辛ラーメンだけでなく、辛ラーメンブラック、ユッケジャン大盛り麺も米国で人気」と話した。
反面、「ブルダック炒め麺」の旋風を起こした三養食品はアジアを中心に人気を集めている。特に三養食品は昨年海外売上8000億ウォンを突破して5年連続で海外売上実績を更新している。2019年からすでにラーメンの売上の半分は輸出で、昨年は輸出額が全体ラーメン売上の68%を占めた。三養は海外に生産工場がなく輸出ラーメンをすべて韓国内で作って輸出している。海外売上の30%は中国、25%は東南アジアで、「炒め麺」文化に馴染みの深いアジアで大量に消費されている。
◇工場を増設、現地マーケティングも強化
韓国食品産業統計情報によると、世界ラーメン市場規模は2021年416億ドルで持続して増加し、2026年には527億ドルまで規模が拡大すると予想されている。韓国ラーメンメーカーは生産力を高めて販売所を多角化する戦略で海外販売規模を拡大する計画だ。
農心は今年米国第2工場生産ラインを増設して下半期から稼働に入る。スパイシーな味を好むラテン系消費者が多い米国テキサス、カリフォルニア地域とメキシコ市場のシェアを高めるのが目標だ。三養は1643億ウォンを投じて密陽(ミリャン)第2工場を作って年間最大生産量を18億袋から24億袋まで増やす。三養(サムヤン)食品関係者は「海外のオフライン店舗のマーケティングだけでなく、オンラインモールへの入店も増やしていく計画」と話した。