「新宿アルタ」は1980年、新宿駅東口に地下2階、地上7階のファッションビルとしてオープンしました。
7階のスタジオは、単独の司会者による生放送の長寿番組としてギネス世界記録に認定された民放のバラエティ番組「笑っていいとも!」の公開生放送の場所として知られたほか、当時としては珍しい大型ビジョンも備えていたことから、多くの人が待ち合わせ場所に使うまちのシンボルとしても親しまれてきました。
「新宿アルタ」を運営する三越伊勢丹によりますと、近年、ビル全体の売り上げが低迷し、収益の改善も見込めないことなどから、来年2月末の営業終了を決めたということです。
建物は大阪の不動産会社が所有していて、会社は営業終了後のビルの用途は未定だとしています。
「新宿アルタ」は、40年余りの歴史に幕を下ろすことについて、「長きにわたりご愛顧賜りましたお客様に心よりお礼申し上げます。営業終了まで誠心誠意お客様をお迎えいたします」とコメントしています。
「さみしい」「ひとつの時代が終わるよう」
新宿のシンボルとも言える「新宿アルタ」の営業終了が決まったことについてビルの前では惜しむ声が聞かれました。
50代の女性は「バラエティー番組の収録が行われていた時代に来たことがありますし、アルタ前で待ち合わせもしていました。ひとつの時代が終わるようで残念です」と話していました。
50代の男性は「営業終了と聞いて驚きました。新宿に遊びに来るとしたらアルタで待ち合わせをしていたのでさみしいです」と話していました。
また、20代の女性は「よく服を買いに来ていたのでショックです。友達との待ち合わせにも使っていました。建物は無くならないでほしいです」と話していました。
その一方で、若い世代を中心に「行ったことがなくなじみがありません」とか、「名前も聞いたことがありません」といった声も聞かれました